初ウグイスの声 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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休みの日には珍しく早起きをした。

と、

ホー
ホキョ

ホッ~~キョ


と、思わず笑みが漏れてしまうような、たどたどしいウグイスの声。


例の林に行けば聞こえてくるが、家にいながらににしてウグイスの声を聞いたことはなかったような気がする。

サッシの窓を開けて直に聴きたかった。
が、考え直してガラス窓ごしに、新人の練習風景を推理するに留めた。



そうだ。
昔はこのあたりは、かつてタワ(峠)と呼ばれた雑木林だったのだ。



私が引っ越して来た約10年前、このあたりには数十軒の家が疎らにあるだけで、1キロメートルくらい先にある大型スーパーもはっきり見えた。

それが今や家は10倍以上増え、小学校には急遽プレハブ校舎が建てられたりもした。


平成大合併で市に統合され、他では例を見ないであろう、不思議な区割り町内会が存在したりもする。



大住宅街になったにも拘らず、数百メートルに渡って信号機のない交差点が続く。


ここには、都市と村が混雑している。


メジロ、ホオジロ、稀にではあるが、キジさえ見かける。



ウグイスごときに驚くものではないが、やはり新鮮だった。



あらっ?

ウグイスはどこかへ行ってしまったようだ。





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