◆年寄りの冷や水
★ノーコメント
◆塗炭の苦しみ
★中国では、新しい王朝が始まると、その前の時代の民衆は塗炭の苦しみを味わっていた、となる。
日本と中国の支配者の資格の考え方は、全く異なっている。
中国では、天が支配者を決めるのである。徳があるものが支配者になり、それがなくなると自ずと倒れる。 まあ、そんな考え方だ。
中華思想の奥には、こうした考えがあるのだろうか。
◆飛ぶ鳥を落とす(勢い)
★平治物語ではこの後に、草木も靡(なび)くばかりなり、と続く。
後者の方が分かりやすい。 なお、平治物語では、飛ぶ鳥を落とすではなく、飛ぶ鳥も落ち、らしい。
うん、やはりこれも、こっちの方がなんとなく分かるなあ。
◆捕らぬ狸の皮算用
★ミンクやユキヒョウならすごそうだが、タヌキはどうなんですかね。
私はタヌキ皮のコートは、見たことがありません。
◆虎の威をかる狐
★イソップ物語にある、よく知られていた寓話だ。
昔は、寓話やおとぎ話は子ども向け、と長い間勘違いしていた。
竹取物語やアニマル・ファームを読んで、勘違いに気づいた。
◆どんぐりの背比べ
★このどんぐりとは、カシの実ではないだろう。なぜなら背比べするには、カシの実は安定性に欠ける。たから、クヌギの実にちがいない。
と、どうでもよいことを考えると、眠れなくなるのである。
◆飛んで火に入る夏の虫
★いや、好き好んで火に入るわけではありますまい。
ちゃんとした理由があるのでしょう。
ハエやカがモウセンゴケに惹き付けられるのと同じです。
と、あまりに当たり前のことを書いてしまった。
そういえば、誘蛾灯の光は白から紫、つまり、光の波長が短いように感じる。ということは、夏の虫は、火そのものに惹き寄せられるのではないのだろう。
なお、赤穂浪士劇のように、結果が分かっていて火に飛び込むことを美徳とするのが、日本人である。
これは多分に仏教の影響が強い。法隆寺・玉虫厨子には、自らの命を空腹の虎に捧げる絵がある。
それは、仏教ではたいへん高い徳として扱われる。
が、神に命を与えられたと考えるキリスト教などでは、こうした自殺行為は最も忌避すべき行為だ。
こうしたところにも、日本と西洋の違いを見て取れる。
ただしキリスト教とは兄弟のイスラム教の一派では、神の為に命を捧げることが美化されているようだ。
いや、美化という表現は正しくないだろう。
それよりははるかに神聖なものかも知れない。
人間の最重要課題である、命、人生の考え方でさえこれほど違う。
些細なことは、推して知るべし、だろうな。