しまコレ18:新端渓 松鶴48眼 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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これも、以前小説の挿し絵に入れた硯。

古端渓といったら、天文学的な価格だ。

これは新端渓だが、石眼がここまであるものを、私は見たことがない。

外国人専用の店ではなく、上海・淮海路のこじんまりした店にある、鍵の掛かった陳列品だった。

値段は、ネズミーランド大晦日特別料金の、一家族数時間分。

しかし、当時のあちらの国家首席の、表向きの月給よりは高かったろう。


硯と言えば、アンホイ(安徽)省歙県の硯が当代一であろう。

日中国交の際、田中角栄がプレゼントされたのは、この歙県の硯である。

品では角栄さんの硯に負ける。
が、希少性はこれのが上だなどと、一人馬鹿まるだし、ほら吹き爺の鼻息は荒い。

ちなみにこれは、いろんなものが異次元空間へと消えてしまう、不思議な我が家には置いていない。






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日中国交が始まったばかりの30年近く前、日本持ち帰った当時、ある好事家が70万(今なら二倍以上の価値?)なら買うぞ、と言った。

原価自体は、その十分の一にも満たない。


が、これは、当時駐在員自殺率最高と言われた上海で、文字通り泥まみれになりながら探し得たものである。

それの価値を考えると、まだまだ安い。






おまけ。


まだ使えずにいる墨。



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