唖然とした。
そして、オヤジさんの死が脳裏をかすめた。
あの方のオヤジが亡くなったニュースは、バンコクにいた時だった。
ある商社配信のテレックスに、私たちはエッー!と言ったきり、しばらく声が出なかった。
氏のオヤジの死には、いろいろささやかれ、また、その謎の死をめぐり、何冊かの本さえも出された。
総理という職が、今よりはるかに高い位置にあった頃の話である。
彼は私のような素人からすると、あまりに政治家らしくない真面目すぎる男だった気がする。
大々的に報道された、二日酔い会見のようなささいな(外見上は重大だが)ことをのぞくと、エッ!そんなこと政治家が言っていいの?というレベルのことを言ってしまうくらい正直者だった気がする。
残念である。
ご冥福を祈りたい。