
私はお世辞を言われるのが嫌いです。
ですから、他人にも背中のかゆくなるようなお世辞は言えません。
無理に言おうとすると、口籠もったり、へたするとこの年で赤面してしまいます。
私はお世辞が嫌いで、かつては見え見えのお世辞を言う人も、お世辞を言われて気分をよくして一層鼻を高くしてしまう人も、軽蔑の対象でした。
が、今は少し見方が変わってきています。
お世辞を恥もなく言ったり、お世辞に浮かれて声が大きくなったりするのも、ある意味では、私にない能力があると感じ始めたからです。
しかし、私はこの能力を持ちたいとは思いません。