6回目の命日
夫が亡くなり、保育園から付き合いのあるママ友が、付かず離れずの良い距離感で私の事を気にかけてくれていた。
子供達は同級生。同じ小学校に通っている。
コロナワクチン1回目を打った時に、いつもの事だが夜中寝れずに朝を迎えて昼寝をしていた。
その時、そのママ友が突然訪ねてきた。
インターホン越しに、「どうしたの?」と聞くと、「ワクチンの副反応が心配で!倒れてるのかと思って!良かった!元気そうだね!」と。
「わざわざ来てくれたの!?少し家に上がっていって!」と言ったが、ママ友は「そこまで用事があって帰りにちょっと寄っただけ!またこれから用事あるから!」と帰って行った。
その後に携帯を見たら、私が寝ている間に「ワクチンの副反応は大丈夫?」「返事ないから心配です。」「連絡下さい。」
その後、着信も入っていた。
外の気温は36度くらいある夏の暑い日だった。
私からの返事がないので、わざわざ下の子を抱っこして汗をかきながら、うちまで訪ねてきてくれた。
涙が出る程嬉しかった。
そのママ友は中国人。
保育園からの付き合いだけど、夫が亡くなるまで特にプライベートで会ったことはなかった。
日本に20年程いるので日本語はペラペラ。
仕事もしている。
そのママ友が2年ほど中国に帰ることになった。
子供達も連れて。
日本での家も持ち家だし、パパは仕事の関係で日本に残るので、2年間限定で必ず戻ってくるとのこと。
2年なんてすぐだろうけど、淋しいな…
いつも一緒にいたわけじゃないけど、何かあると気にかけてくれて心強かったな。
夫が亡くなって、人付き合いについて感じた事があった。
今まで特に関係の深くなかった人達が支えてくれた事。付かず離れず、ちょうど良い距離間で連絡をくれたり、会いにきてくれる。
決して押し付けがましくなく、自然に。
逆に今までとても仲良しだと思ってた人は、意外とそうでもなかった事に気付いた。
本当に辛い時、苦しい時、支えてくれる人達が自分の思っていた人とは違う人だった。
そこはそんなに動じてはないけど。
夫がいなくなった今、色々な事に動じなくなった。
それでも支えてくれた人達には感謝の気持ちで溢れている。
もし、自分がいつかどこかで逆の立場になったら、同じように支えてあげたい。
自分がしてもらったように、程よい距離感で、近すぎず、遠すぎず。
中国人のママ友は、支えてあげたい人の一人。
また2年後会えるよね。
私達は生きてるんだし。
生きていれば何年離れててもまた会える。
そんなこんなで過ぎていった6回目の月命日。
パパ、娘と私は色んな人に支えてもらって今を生きています。
パパは今どうしてますか?