(小説)「桜散る~」  現在 第1章
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Page24【プロセス】

庄司のわかりやすく、淡々とした伝達が終わると、キャプテン和也が庄司と場所を入れ換えた。
和也→「みんな、お疲れ~、いよいよ明日、待ちに待ったスタートがきれるね。明日の二中、かなり強いみたいね。ちなみにスターティングメンバーに一年を四人起用するから。ただ、わかってるね?全員で戦うんだ。一人一人が風早の誇り高きメンバーであることを自覚しよう。」
山田は、話しを聞いている一人一人の表情を順番に見つめていた。彼等はなんのために、厳しい練習をしてきたか?そして、なんのために全力なのか?山田にはわかるようで答えが見えなかった。 ただ、言えること……それはただ単に勝ち負けの結果を求めているのではなく、きちんとしたアウトプット目標をもった、
それを達成するための
プロセス

Page23【顧問?庄司】

山田→「なんだ~そういうこと~(苦笑)」
なぜかどっと疲れを全面に言葉に出した。
和也→「先生?なんか勘違いしました~?クス」
からかうように、山田の心中を覗いた。
山田→「新城君、大人をからかわないで~、もうまいっちゃう~」
と、まるで子供みたいな山田が、大人びた和也に
精一杯突っ張ってみせた。
やがて練習も終わり、集合がかかると、いつものようにテキパキとした整列がなされた。
空が茜色になるこの時間、少年達の夕日に光る汗に、山田は過ぎ去った青春の日々を懐かしく重ねていた。
庄司→「え~それでは、明日の試合のミーティングを今行い、最期に呼ばれたメンバーは明日朝6時半に、二年二組に集合してくれ。戦術会議を行うから。公式戦ではないが、呼ばれなかったメンバーは、明日授業おわりに放送室にすぐに集合、役割分担を伝える。みな、帰宅出来ないので弁当持参するように。もし、用意できないメンバーは、西田さんにこのあとすぐ自宅にお願いしにいくこと」
まるで顧問のような計算された口調で、立派に場を引き締めた。しかし、山田は最期の部分に、はたまたはてな顔になっていたのだ。と、横にいた和也が小声で、
和也→「事情で弁当持ってこれないメンバーのためにゆりが作るんですよ!」
と、事情のある生徒に聞こえないように、気遣ってつたえた。またまた、西田ゆりという、生徒……いや女の質に負けたような悲しい気持ちになった(笑)

Page22【おかしな二人】

和也→「別にいいじゃないか!うちは校庭が広いからさ、ウェルカムってな感じでさぁ、ね!」
と軽くあしらうと、おとなしくなったじゃじゃ馬のほっぺに両手を軽くあて包むように笑ってみせた。
時に垣間見るこの青年のすんだ瞳と、例えようのない透き通った微笑みは、まるで魔法のように女心をやさしく包みこむのであった。
西田→「やれやれ、よいしょ、和也~、じゃ、おいしいもの作って待ってるね~、バイチャー」
と特に山田を気にすることもなく、そそくさと退散した。
山田→「新城くん、今日何を……するの?」
いつもは放送室を使うはずが、今日は違うことに あらゆる”意味”で問い掛けた。
和也→「泊まりに行くんです」
山田→「えええ~………ええ?」
練習をしている部員達が一斉に振り向くほど、叫ぶぐらいの大きな声で山田は立ち上がった。
和也→「先生?、どうしたんですか?そんなに驚いてクスッ、」
山田→「驚くわよ(怒)。驚かない人いないでしょ(怒)普通~」
山田の急な変貌ぶりに、今度は部員達が驚いていた(笑)。
和也→「あ~なるほど!先生、勘違いしないでくださいね!うちの両親親戚の葬儀で今日いないんですよ。だからゆりの両親が泊まりなさいっていってくれて」
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