音もなく
ひらひら ひよひよ
高く 低く 宙を舞う
あるか無しかの
その軽さ
わずか
横に
二十数歩の庭を
蝶と一緒に行きつ戻りつ
やっと
羽を休めました
ミントの花に
ふんわりと・・・
垣間見る命の営み
世界は
「はじめに神秘ありき」なのかも・・・。
空は快晴
もったいないほど青い
澄み切った青空から
爽やかな風にのり
つばさを広げて
朝露をおびた叢に
舞い降りた
宝石のような
青い花
スリガラスのような
繊細なガクに包まれた
蕊の小さな細工は
息を飲むほど美しい
今から三十年前も
空は快晴
もったいないほど
澄み切った青空だった
一昨日の朝のことです
「二十代最後の声を聞かせてあげるね」と
めずらしく娘から電話があった。
あ、!・・・
また忘れるところだった
娘の誕生日を・・・。
もう三十路?
今年もお祝い贈れなかったけど
あなたの好きな露草
あなたのことを想いながら
心を込めて写したよ
朝露に濡れる青い小さな花を見ると
三十年前の早朝を思い出し胸が熱く
なります。
久々娘の声を聞いて
一安心
これからも
便りがないのはいい便り・・・
そう思うことにして
一日遅れだけど
♪お誕生日おめでとう♪
ゆうべ眠れなかったので遅くまで本をひろげて眺めていたら、
何か動くものが視野に入った。視線を移すと、まるで糸のような、
初々しい若草色のカマキリが床の上にいました。
晴れてこの世に出て来たばかりのちっちゃなカマキリを、庭に
帰してやろうと手に乗せようとしたのですが、小さくてもきっとし
た気がまえを見せるのでなかなか上手くいきません。
手で掴むと傷つけるかもしれないので、ハガキの上にのせて
薔薇の根元に放してやりました。
気になっていたので、朝起きてすぐ、薔薇のあたりを探しても
どこにもいないのです。しばらく探してやっと見つけました。
朝日の当たる、ワイルド・ストロベリーのピンクの花の上でお目
覚め?「良かった、無事で・・・」、あまり可愛かったので、ついつ
い写真を、、、。その瞬間、すばやく危険を察知、音もなくさっと身
をかわしてしまいました。
当たり前ですよね。ちっちゃなカマキリにとって、カメラも人間も、
この世で初めて出合う巨大な怪物に見えたに違いありません。
でも今度出逢うときは、きっと立派なカマキリ星人に成長して、
立派な鎌足をふりあげて私を威嚇するでしょうね。
その時まで庭のどこかで、、、鎌に磨きをかけてね。
来し時と 恋いつつをれば 夕暮れの
面影にのみ 見えわたるかな(古今和歌集 紀貫之)
「昨日あの人が来てくれた時刻だと思って恋い慕っていると
夕ぐれのなかに恋しい人の面影を見つづけるのです。」
恋している人の気持ちが伝わってくるような、素敵な歌ですね。
この歌は紀貫之が茴香(ウイキョウ)を詠み籠めた恋いの歌だと
いうことですが、茴香という言葉はどこにも見当たりませんね。
茴香の古名は「くれのおも」といいます。別名「思い草」。
夕暮れの面影(夕くれのおも影)、、、、なんという奥ゆかしい、
誰にも知られぬように、巧みに忍ばせた思い草。
紀貫之という人は一体どんな人物だったのでしょうか、この歌を
知ってから紀貫之という今から千年以上も昔の人が、私の中で
大きく膨らんでいきました。
茴香といえばフェンネルという名で親しまれているハーブです。
いつもフェンネルと言っているので、このハーブが平安時代から
人々の間で、食用、薬用として使われていたとは驚きですね。
茴香の古名「くれのおも」は後世(大正時代)まで使われてい
て、ドイツの園芸学者が著した本の中に、「fennel」、日本名を
「Kureno-womo」とあるそうです。
ヨーロッパでは「魔法の草」とよばれているということです。
我が家のスィート・フェンネルは、庭の一隅、ぺパーミントや雑草
のなかで、太陽の光を独り占めしたように、ひときは伸びやかに
咲いています。葉っぱや花を手で触れると独特の香りがします。
あまり大きく育つので、切花にしてガラスの花瓶に入れると繊細
な黄緑色の葉が涼やかで爽快感があり、黄色の花を見ていると
気持ちが明るくなって元気が出てくるように思います。