視力が回復しないと分った時のショックは、大きく深い闇のどん底に、落とされました。
これからどうしよう、どう生きていったらいいんだろうか。苦悶しながら悶々と寝るでもなく、ただ横になるだけで時間が経つのを、待つ暗い毎日でした。
ところが苦悶をしながら、過ごしていたある日、普通の人から見れば次々に起こる滑稽なこと、その行いにひとりクスクス笑ってしまうことも多々ありました。そんな出来事を基にした、おもしろい愉快な話を書いていこうと思いつき早速書き始めたのです。
「目が悪くて笑った物語」という題で多いと2.3日で一つの楽しい話が書けました。
それくらいおかしな行いしていた、ということですね。
それが心の支えとなったのか、その頃からだんだん元気が出てきました。
食事中、食べようと箸でつまんだら「それ食べれない。スプーンだよ」と友人に言われておおいに笑いあいました。
郵便配達のバイクが狭い道の中央に、停まっていて配達員がバイクにまたがったので、危ないから通り過ぎるまで、端によって待っていよう。
エンジン音がして来るなと思ったら、あれあれ、向こうに行ってしまいました。
置かれていたバイクが、こちら向きではなく後ろ向きだったんですね。
(次回に続きます)