その15

片目の話はおしまいに・

 

小学校の時に右目の視力を失い、左目だけでずっと生活してきました。

そのことについて、これまでたくさん書いてきましたが、今回で、この一連の話はおしまいにしたいと思います。

つたない話に、長いことお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

最後に、もう一つ、エピソードを書いてみたいと思います。

何度も書いてきましたが、私は左にメガネのレンズが入っていれば、それで十分なわけです。

つまり、右のレンズはいらないということです。

 

ある時、もう定年が近くなった頃のことです。

職員室で、そのメガネをどこに置き忘れたのか、見当たらなくなってしまいました。

 

ちょうど、前後して、教頭も老眼鏡をどこかに置き忘れたようです。

私は「ないなら無いで、そのうち、どこかから出てくるだろう」と、そんなで、探していませんでした。

ところが、教頭はメガネが無いと、大変困るようで、職員室内を行ったり来たり探していました。

教頭・・・「どなたかメガネ見つけたら教えてくれませんか」

しばらくして・・・

教頭・・・「あった! ここにメガネがあった」

私・・・「それは良かったですね」

ところが、教頭がそのメガネを見て。

教頭・・・「アッ、このメガネ、片方レンズが入ってない」と言うのです。

そこで・・・

私・・・それなら、そのメガネ、俺のだよ。かしてみて・・・」

 

また、しばらくして教頭が、もう一つメガネも見つけたようですが、片方にレンズが入っていないメガネが・・・教頭は、それが不思議で仕方がなかったようです。

「なんで片方にレンズが入っていないんだ?」

そんな顔をしていましたね。

 

普通の人から見れば、片方のレンズが入っていないメガネなんて、考えられないのでしょう。

教頭が不思議そうな顔をしていたのを、今でも思い出し、ニッタとしています。

 

ここまで読んでもらった人は、私は障害者じゃないようにみえますね?きっと。

確かに右目視力を失い、失っても普通に生活していましたからね。

 

ところが定年退職して、その後いよいよ、いろいろ生きようかなぁと思っていたところに、大きな目の病をしました。

小学校の片目視力を失うのと含めればダブルパンチですね。

それで白い杖を持って、歩く視覚障害になったのです。

その病については、またいつか、いつか、お話ししたいと思っています。