その5

  病院で検査の結果

 

いろいろ行なった検査の結果、解かった事は、右側の神経に血が溜まっていて、それが視神経を圧迫して、視神経が働かず、見えないとの事であった。

 

その血を採れば治る可能性があるが、絶対治るとは断定出来ないと医者は言った。

頭の中、脳の手術なもので大手術、そして失敗したときは、新たな後遺症が出る可能性がありそうだ、と母は言う。

母はいろいろな人から情報を、元に、そう考えたようだった。

 

手術をする方向に向かっていたある日、視力について僕は新たな発見をした。

それは見えないはずの右目の視力が、何となく見えるような、気がしてきたのであった。

真っ暗のなかに、少し何かがあるような気がする。

そして何日かして、それが見えることなのだと、はっきりして来た。

右目だけで、ベッドの手すりを見ると、なんとなく横棒が見える。

そこに手をゆっくり出していくと、何と手すりを捕まえられた。

ベッドにある電気を、つけて又消して、自分でやってみるのだが、その点灯も何とか解かる。

もはやこの事は幻覚でも幻想でもない。

目が見えだして来たのだった。

そしてこの視力は1日ごとに、ほんとにほんとに、僅かではあるが、だんだん良くなってくるような、気がしてきた。

何日かすると、右目だけで自分の手の指が何本曲げて、何本曲げてないか解かるようになるまで回復してきた。

しかしそれでもほとんど、まっ暗闇の中で、やっと指が見えるようなものだ。