薄暗くなってきて、撮影は終わりにして、夕食をどうするか、探さないと・・・

食べ物屋がありそうな方に、構わず走ると、定食屋を見つけた。

定食屋と言っても寿司を主体とした、居酒屋風の店だった。

奥に座っていたお客さんに、自転車で鹿児島まで行くと言ったら、裏道などを教えてくれた。

裏道は車も少ないそうで、明日はその道を、通って行こうと思った。

 

また聞いたところ「馬が瀬」に行く途中にある、大きな芝生広場はテントを張っても問題はない。

たまに張っている人も、居ると言う。

そんなことを聞いて、、そこにテントを張ることにした。

店の主人が脇から回る、裏道の方が近くて、坂もゆるいと教えてくれた。

「しかし、寒くないか。寒くて寝られないのではないか」と心配してくれた。

「大丈夫、大丈夫。今までテントで寝てきたから」と答える。

 

さて教えてもらったように、来た道より、反対方向に走る・・・。

それで良いのかな、それで?と不安は残るが言われたように走った。。

港を左に見て、コンビニを過ぎると、全く明かりも無くなってきて真っ暗闇。

暗闇で、しかも標識もなく、かなり不安・・・

さらに分岐点、どっちに行くか迷い、間違えたような気になったが、先に走った。

大分走って・・・やっぱり違うかと思いなおし、戻った。

今ならやり直して、元の解っている道に行き直せる。

そんなこと思って、先ほどの分岐点まで戻ると「馬が瀬」をさす標識が目に入った。

“何だ、間違えていなかったのか?”

そしてまた元に行き直し。

家もなく街灯もなく、暗い中を、行ったり来たりしながら進む。

20分30分走っても車も来ない。

ところが本当にたまに車が通る。

私は(おそらく相手も)何でこんな所を、通るのだと驚く。

相手は自転車なので、まったくどこに行くのだろうか?変な奴と思ったことだろう。

 

暗い中、たまに出てくる標識を、見つけると、ここまでは間違いのないと、安心しながら、自転車を押して歩いて、そして、また乗って進んで行った。

 

とうとう昼間に通った道と、わかるT字路に出た。

良かった、間違えていなかったのだ。とはっきりした。

しかしその後が解らない。

居酒屋の店長の話だと、T字路に出たら、その前が目的地だと言う。

そういわれたもの、そこはただT字路で、前は何もなかった。ただの草むら・・・

左は上に行く坂道、は下る坂道。

どちらに行くと、あの広い芝生の公園はあるのか?

一度、通ったとしても、暗いので右か左か解らない。

解らないまま下に行った。

しばらく行って・・・どんどん下ってしまうので、これは違う、このまま行けばあの青光りの浜に出てしまう。

そこでまた上に戻り直した。

やはり遠周りでも、自分が知っている道を、選ぶべきだったか?

 

さて戻り直して、上に上に行くと、とうとう最高点の「馬が背」の駐車場まで来てしまった。

なんだ!間違えた。

芝生広場は、ずっとずっと下だ。と分かる。

今度はまた下ることにした。

夜中に何だか、行ったり来たり・・・この辺りは勾配がきつい、

芝生広場まで行かないうちに「クルスの海」近くでテントを張ることとした。

テント場として、ここも悪くはない。

何としても星空はきれい、海も眼下だ。

高い所なので波の音も、離れているので、うるさいことは無い。

 

テントを張ってから、やれやれと遠くを見ると、下に赤々と6つ7つの水銀灯がついている。

あそこが芝生広場だろう・・・とするとあんな明るいのに見落とした?

何だか今夜は、全く狐につままれたようで、おかしな夜だった。

10時になって遠くの水銀灯は消えた。

いよいよ就寝・・・ゆっくり寝るか。

ところがそうは、いかなかった。