彼と別れて、今夜の山小屋に戻る途中までは、大した登りでも下りでもなく、昨日カメラを一時無くしたあたりから、だんだんと勾配が激しい下りとなった、

その時、今でもどうしてそうなったのか、覚えていないのだが、おそらく踏み外したのだろう。

下りで、派手に転んでしまった。

気がついたときには、仰向けに倒れ、首から下げたカメラは仰向けになった、ちょうどお腹の上に乗っていた。

頭を打ったのか?

しかし頭は痛くない。

頭は怪我して無い(毛が無いから?)

ちょっと右肘が痛いのと、左足くるぶしあたりがちょっと痛い程度・・・

下から歩いてきた女性たちが、すぐ駆け寄ってくれて起こしてくれた。

倒れた時に手放した白い杖を、拾って心配しながら、渡してくれた。

だがあれだけの倒れ方をして、さほど痛くないのと、カメラも無事なのはほんとに不思議?

この程度で収まっているのが、不思議でならない。

彼女ら・・・「これから歩けるんですか」

「大して痛くないから歩けるよ」

彼女ら・・・「明日になると足が痛くなるかもしれませんよ」

彼女ら・・・「私の知り合いにも、目が見えない人がいて、それもありちょっと心配です」

「どこもそんなに痛くないから大丈夫、歩けますよ」

心配かけました、ありがとうとお礼を言って、少し休んでまた階段を降りて行った。

まぁとにかくよかった。

ここで足でも挫いたり、折ったりしたら、それこそ誰の世話になるか、大変なことになるところだった。

ちょうどリックにシラフカバーが入ってたから、背中を打ったが、それが保護してくれたのかもしれないと今は思っている。