「気を付けて、怪我しないように登って下さい」
「ありがとう。みんなもね。先に行って」
そして3人は先に行ったが、すぐ彼女らを追いかけることにした。
もう少しちょかいだすか。
すぐそこに居た彼女たちはS字カーブで見えなくなり、曲がって、曲がって、真っすぐになったらもう居ない。
あいつらどこに消えた。
目が悪いとストーカーも出来ないや。
室堂平は3000m級の山に四方を囲まれ、歩いているところの標高は2500mくらいか。あと200mも登れば2700mの今日の目的地「一の越山荘」に到着する。
彼女らに振り切られて、30分も歩くと室堂バスターミナルから来る、本道と出会いそこには一の越に、またその先の立山を目指す、登山客が、多く歩いていた。
私はその人たちの流れに入って登る。
と言っても流れには乗れず、ひとり マイペース、
まあ個性的に登と言っておこう。
ここらから先は大小の石ころだらけの、登山道となっていた。
勾配は激しくなって、石ころは無造作に、道は右や左に折れ曲がる。
少し登ると道が途絶える。
道が途絶えるわけでなく、良く良く見ると右に左に曲がっていることがわかる。
大きく曲がりながら登って行くので、先に行く道を探すのが大変で時間もかかる。
そんなときの頼りは、前に居る登山者の足だ。
こっちに来る人、先に行く人。そんな人の足は動くので、目立ち道がどういっているかの方向がわかる。
道がどう曲がっているか、分からなくなったら人を待つ。
そんなことを1時間、2時間登り、このゴロタの道を登り切り、何とか「一の越山荘」まで登りきった。