5月13日の色 | Bleu Monde

5月13日の色

 

5月13日。

吏句は朝から空手へ。

少し仕事をして、五月人形のお片付け。

人形用調湿剤を買いに行くも見つからず、

ドラッグストア3軒目にして、やっと購入出来た。

 

一つずつ埃を払いながら仕舞う。

長いようで一年はあっという間にやって来る。

 

15時頃からamazon primeで映画「ルーム」を観る。

気になっていたけれど、内容が怖くて映画館に行けなかった。

レビューを読むと暴力的なシーンなどはそんなにない、

というので観ることに。

 

誘拐され監禁されて、その犯人の子供を産み、

納屋(ルーム)で二人は暮らしている。

子供にとっては、そこしか知らない世界。

見えるのは天窓からの空だけ。

テレビの中のものは本当の世界だと思っていない。

 

助け出され、子供が広い世界に出た後に、

「早く」「すぐ」「スピードを上げて」と

この世界は忙しいというようなことを言う。

本当にそうだと思う。

私も常に吏句を急かしているような気がする。

現代人は時間に縛られて生活をしている。

 

お母さんにとっては憎い犯人の子でもあるが、

自分の子という愛情の方が強い。

この映画ではお母さんの決断で救われる結果になったけれど、

自分も子供もどうなるのか先が見えない中で、ずいぶんと怖い決心をしている。

 

母の日にこの映画を観たのは、とても良かった。

子供が、こうして元気で側にいてくれるだけで良いと

あらためて思えた。

 

吏句が帰ってきた。

全く、母の日のことは頭にないらしい。

ご飯ももう並べていて、これから食事という時に、

私の部屋でパソコンで何か観たいとか言っていて、ブチっと腹が立って

「だったら、ご飯食べなくていいから、あっちでずっと観てなさい!」と

怒ってしまった。

 

私が「母の日だから、仲良くご飯食べたいと思ってたのに」と言ったら

怒られたことと、母の日を忘れてたことが重なって

しばらく吏句は泣いていた。

私も一緒に泣いてしまったけど。