N e w  Y o r k B l o w -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ- -365ページ目

42%

2月下旬、ニューヨーク市検視官事務所は、
2001年9月11日に起こった、
アメリカ中枢同時テロの被害者の遺体鑑定作業を、
23日までに終了したと発表した。
2749人の犠牲者の42%に当たる、
1161人の遺体が依然確認されないまま。
検視官事務所の報道官は、
「持てる技術は全て使い、最善を尽くした」とコメントし、
現時点での鑑定技術の限界を示唆した。

一番聞きたくない「結論」だった。
あの時、誰もが大きな衝撃に押しつぶされそうになった。
特にテロ行為の被害に遭い亡くなった方の遺族の方は、
今でも胸の張り裂ける様な苦痛に悶え苦しみ、
泣き喚いて暮らしている。
勿論その中には、遺骨を手に出来た人も居れば、
死亡すら確認出来なかった人も居る。
先の1161人というのが、この死亡すら確認出来なかった人なのだ。

勿論保険金や遺族年金等の「遺族としての保証」を受ける為に、
「死亡した」という認定は受けているが、
医学的には個人の判定・その死亡宣告はまだ受けては居ない状態だ。
家族の感情としては遺体はもう戻ってこなくても、
亡くなった事だけは確認したいと言うのは理解出来る。
それは、「この世に生きていた証」になるからだ。

アメリカがテロの報復として戦争を仕掛けた。
その時小泉は同盟国だからと、自国で使える金さえ無いのに、
アメリカの忠犬としての貢献度を上げる為に多額の費用負担を申し出た。
そうするだろうと思ってはいたが、私はそれ以外にも自衛隊の救出支援、
警察の鑑識捜査支援提供をして欲しいと思っていた。
それはアメリカの捜査能力は私達が思う程、そう高くないからだ。
そしてそれは、日本人として一番貢献出来る人道的な支援だからだ。

テレビ等でFBIだなんだとアメリカの捜査技術は最高だ!
みたいな番組をよく日本でも見ると思うが、
それらは実際の捜査能力を誇張するものだ。
彼等の基本的な事務処理能力は小学生並みなので、
例え高度な検査技術を持っていたとしても、それを活かすチームは無いのだ。
ほんの簡単な書類の受付業務で、日本人なら1週間で作業を終えるのに対し、
アメリカ人は、何と8-10週間掛かる!

何処をどうすればそうなるのか、
その書類が処理される迄を追ったドキュメンタリー番組が作れる程の期間だ。
マジでやってみようと思った位にその能力は極端に低く、
日本人の予想を遥かに超える「遅さ。」正に、「牛歩」作戦とも言える程。
日本人がアメリカで生活を始めて一番苦しむのは、
こういった能力が極端に低い為、待たされる時間が長いと言う事だ。
何に付け、事務作業は遅くて遅くて堪らない。
それも、待ったからと言って完璧に遂行される訳ではない。
時に処理を終えるまでに書類を紛失していたり(勿論当事者に連絡は無い)、
中には処理がずっと遅れてるからとシュレッダーに掛けたり、
信じられない事尽くめ。
これが「アリ」なのが、アメリカだ。

こういった事に最適な日本人の能力を提供すれば、
チンタラチンタラしてたから判定出来なかったかもしれない判定は、
数パーセントは上がったかもしれない。
阪神大震災では、最終的な行方不明者数はたった2人。
阪神大震災並みの結果を期待していた私は、
遅々として進まない身元特定に苛立ちさえ感じていたので尚更だ。
でも、今更そんな可能性を探っても仕方ない。
また今後再開される見通しは、今の所無い。
そして1161人も、帰っては来ない。