誰の為に
昨日U2の事を書いたので、続けて関連記事をも一つ...。この3ヶ月位ずっと注目していたニュースがあった。
『バンド・エイド、再レコーディング決定』だ。
第一報はレコード会社の人間からの、
「やるかもって話がまた出てるよ」って電話だった。
そして19日その記者会見に行って来た。
随分古い話なのでバンド・エイドについて...。
1984年にイギリスのポップ・ロックミュージシャン達が、
発起人である元ブームタウンラッツのボブ・ゲルドフの下に集まり、
エチオピア飢饉に耐える人達を救うべく行われたチャリティバンドで、
その売り上げは全世界で£800万(16億円)もの金額になり、
飢餓に役立てられた。
そしてそれから20年後の今年、
アフリカのスーダン・ダルフール州における、
人道的危機に対する救済基金として行われる事になり、
今月12日(英現地時間)南ロンドンのエア・スタジオで、
前回同様イギリスを中心とした50組のミュージシャンの参加により
"Do they know it’s Christmas”が、
新しくレコーディングされた。
今回はバンド名を『Band Aid 20』とクレジットされる。
ネット上等で配信されるニュースはどれを見ても、
オアシスのノエルが出るから、ロビー・ウィリアムズは出ないとか、
ブラーのデーモンが出るとか、レディオヘッドやベックで有名な、
ナイジェル・ゴドリッチがプロデュースを務めるとか、
そんな話ばかりだ。当然参加メンバーは気になるところだ。
しかし私達がこの話をするならもっと別の事に、
目を向けなければ意味が無いという事を理解しているだろうか。
20年前のこのバンド発足のきっかけになったエチオピア飢饉は、
ソ連がエチオピアの共産主義政権支持した事が発端だ。
当時多くの一般人は、飢饉は天災だと思っていた。
ソ連は当時のエチオピア政府に大量の武器を与え、
その武器で農業も共産化しようとしていた政府は、
自立した農民が邪魔だった為、国が武装し農地を奪ったのだ。
=飢饉は国政だったのだ。
今の日本政府が同じ事をすれば、勿論日本も飢餓に陥る。
だが政府がそんな事をすると、誰が予想できるだろうか。
それをやってのけたのが、エチオピア政府だった。
未熟な政府は国民を見殺しにすれば、共産化出来ると考えた。
飢饉はそんな政府に仕組まれた物だったのだ。
いかにもロシアチックなやり方だ。
まだまだ冷戦最中の80年代。エチオピアはロシアの駒にされたのだ。
大国のやりそうなこった。
飢えさせれば国民は国の食料配給に頼る他なく、
国民に言う事を聞かせたいから根本を押さえたという事だ。
国に対する抵抗勢力は、生きる為の公式に見事に嵌まり、
結果は一目瞭然だった。
ボブ・ゲルドフの下集まった£800万のチャリティ基金は、
飢餓に苦しむ国民を助けた。
しかし同時に皮肉にもこんな未熟な政府の延命に加担し、
その為国民は苦しむ時間が長くなる結果となった。
世界に配信されるニュース映像は殆どは「やらせ状態」で、
その映像が『バンド・エイドの結果』として全世界に向けて配信された。
だが基金が注入たと思わせて、
実はその大半はチャリティの原動となった
飢饉国策を実行した共産政府や軍人に流れていたのだ。
だがその後バンド・エイドのコンサート版の
ライブ・エイドについてのドキュメンタリーで、
それら一連の流れをボブやその他の参加者が目の当りにした。
当然誰もがショックを受けた。
しかしそれが現実だった。
これは私達日本人にも思い当たる事象がある。
そう、北朝鮮だ。
金銭的、人道的食料支援幾らやっても何も変わらないし、
変えようともしないどころか、まだ犯罪を繰り返している。
本当に必要な人や場所へは何時までたっても届かず、
政府や軍関係へ回されるばかりで国民の苦しみは延々と続く。
『思考』という物の怖さを強く感じられる筈だ。
ボブは純粋な善意で基金を募りたくて、
同業のミュージシャン達に声を掛け賛同を得た。
結果£800万もの誰もが想像し得なかった巨額の基金を、
全世界から集める事が出来た。
大きな事は出来なくとも、1枚のCDを買う事の出来る人達の善意だ。
飢える子供に下痢をしない水を飲ませてやりたい、
例え一粒でも米やトウモロコシを食わせてやりたいという、
純粋な、人として持つ基本的な優しさだ。それ以外の何物でもない。
だがその時、彼もまた未熟だったのだ。
もう少し彼や彼のスタッフが基金の使途を勉強していたら、
より多くの飢餓民を救えていたかも知れなかった。
それから20年。
人々は音楽を通じて大きな事が出来ると知った。
この20年の間に、バンド・エイドの2回目もあったし、
アメリカ版のチャリティのUSA for Africaも、
ダイアナ妃チャリティも全てはここから始まった。
ボブやBonoの行いは、全世界に何かが出来ると伝え、
呼び掛け、そして行動を起こす事を促した。
それは特に術を持たない若者達にその気持ちの大切さを説いた。
20年前の基金は賛同者の意思と反した使われ方をされたが、
今回の会見では、前回の様に支援金を集めるだけではなく、
問題の政治的な解決も要求すると強調していた。
だがボブよりもBonoのリーダーシップは遥かに強く、
大きな影響力を持つ。
だから彼にはより勉強し、最良の方法を見つけて貰い、
今回こそは有効な活用方法を持って実行して欲しいと願う。
誰がするにせよ必要な人や場所へ行くようにと。
新バージョンビデオクリップは英米では18日から放映解禁、
シングルは29日に発売。
日本では12月22日ユニバーサルより発売予定。
それにしてもボブはジジイに成っちまったなぁ。
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