ご飯を食べるのも忘れて、
何かに夢中になったことはありますか?
最近、私はまさにそんな体験をした。
自然の中で絵を描いていたとき、
時間が溶けていくように過ぎていき、
気づいたらお腹が空くことも忘れていた。
風の音、滝の音、木々の揺れる音、
筆の先に広がる色。
すべてが一つになって、
ただ「今、この瞬間」に存在している感覚。
あの時間は、まさに“自分と繋がっている”瞬間だった。
この感覚は、心理学者ミハイが提唱した
フロー(Flow)と呼ばれる状態。
フローとは、
「時間の感覚がなくなり、
自分が何か大きな流れの中に
溶け込むように集中している状態」のこと。
彼の研究によると、
人が最も幸福を感じるのは「何もしていない時」ではなく、
このフロー状態に入っている時なのだという。
それは、努力して頑張る状態ではない。
「やらなきゃ」ではなく、
「やりたいからやっている」状態。
つまり――
“自分の魂が喜んでいる時間”こそが、
人を最も幸せにするということだ。
ご飯を忘れるほど夢中になるということは、
「我(エゴ)」が消えているということ。
誰かに見せるためでも、
上手に描くためでもない。
ただ“自分の内側”と対話し、
その瞬間のエネルギーを形にしている。
ルイーズ・ヘイは言った。
「私たちが本当に望むことをしているとき、
宇宙が私たちをサポートしてくれる。」
無我夢中の瞬間とは、
まさに宇宙の流れとひとつになっている状態だ。
だから疲れない。
むしろ、エネルギーがどんどん湧いてくる。
私たちは大人になるほど、
「効率」や「目的」を重視するようになる。
でもそれによって、
「心が震える瞬間」を見失ってしまうことも多い。
夢中になることは、子どものように無邪気で、
でも実は、最もスピリチュアルで、最も現実的な行為だ。
なぜなら、
魂が本当に望んでいることは、
“努力しなくても楽しいこと”の中にあるから。
アインシュタインもこう語っている。
私は天才ではない。ただ、
情熱的に好奇心を持ち続けているだけだ。
もし、最近何をしても
心が動かないと感じるなら、
「うまくやること」を一度、
手放してみよう。
ただ、心が動く方向に歩いてみる。
心の動く方向に
その瞬間、
あなたは“自分の中心”に戻っている。
無我夢中になる時間は、
「今この瞬間を生きている」という証。
そしてそれこそが、
生きる喜びそのもの。
その時間こそ、
あなたの魂が輝いている瞬間だからだ。
