(おそろしく長くなってしまいましたごめんなさいm(__)m)
でも、元々私自身の中に「コレを描きたい!」っていう欲求があったわけじゃなくて、身近な誰かの絵を見て、凄いとか可愛いとか心を動かされて、「私もこんな風に描きたい!」ってなる、ただの羨ましがりだったので、絵描きとしてはやや不純な動機だったと思う。
そんなだったから、ほとんど人真似ばかりで独創性のカケラもない絵を量産してきたわけだけど、いずれにしても「自分の手で描いたものが魅力的に仕上がる」ことにカタルシスを覚えていた模様。
ところが困ったことに、私小さい頃は特に、絵がそれはもうヘッッタクソでねf(^^;
ぬり絵に出てくるお姫様みたいな、大っきな目の少女マンガっぽい絵を描いてたのだけど、とにかくお世辞にも見られる絵ではなくて

自分の絵が見られたもんじゃないという自覚はあったけど、それでも描くことを諦められなかったんだから、やっぱり何だかんだ絵を描くこと自体は好きだったんだと思う。
絵を、目立ってよく描くようになったのは小学校高学年くらいからかな。広告紙のウラに描くような落書きばっかだけど。
下手で下手で下手で、もう本当に嫌になりながら、それでも諦められなくて、描いて描いて描いて。
とはいえ、努力とか学びとかそういう意識は全くなくて、ただもう、自分の美意識において自分の描く絵が許せなくて、それで描いてただけだから、練習する内容はひどく偏っていた。
とにかく、女の子の顔ばっか。それも少女マンガっぽくデフォルメされたやつ。
角度も表情もたいした変化はなく、要は、金太郎飴のように同じような絵を、自分で一応の納得が行くまで描いてただけ。
それでも、描いてるうちに手が絵を描くことに慣れてきたのか、なんとなく、自由に動くようになってきた感覚があって、それまで2か3ばかりだった美術の成績が、中学3年の時にいきなり5になった(あ、一応5段階評価ね)。
これは、地味ながら私の人生における数少ない成功体験だった。成績が上がったのはもちろん嬉しかったけど、何より、格段に絵が描きやすくなった(ある程度自分で思い描いたとおりに描けるようになった)ことが嬉しくて楽しくて仕方なかった。
この時の体験から、「方法論はともかく、理想を持って繰り返し練習を続ければ技術は向上する」という持論のようなものが自分の中で形成された。
高校のときの部活はイラスト・アニメ部。相変わらず少女マンガ風のイラストを描き続けた。
ストーリーを考えてマンガを描くような力量はとてもなくて、ただなんとなく思いついたようなイラストを描くことに、少しずつ疑問を感じるようになった。少女マンガ風のデフォルメに違和感を覚え始めた(デフォルメがデフォルメであることに気づいた)のもこの頃。
選択授業は美術。初めて油絵に触れて、これはすごく楽しかった。どんなに失敗してもなんとかなる、という安心感から、好きなように描いて思う存分直して。でも下手だったけど(笑)
油絵は楽しかったけど、自分の好きな“絵”とは別物という考えがあって、なんとなく、一時の余興のような位置付けだった。
小さい頃から絵=イラスト?を描いてきたけど、自分は描くことで何をしたいのかが全く見えてこなくて、加えて、美大志望の先輩やら同級生やらとの間に決定的な実力差があることも日々見せつけられた。自分の独創性の無さも知った。
絵で生きていこう、という覚悟も気概もなく、向こう見ずな衝動さえもなく、私はなんとなく、絵を仕事にすることを諦め、なんとなく大学に進学した。
絵を仕事にすることは諦めたけど、絵を描くことは好きだったから、大学に入っても絵は描いてた。元々が落書きから始まってるので、描くといっても大学ノートにシャーペンで、その日あったことを絵日記風に描いてただけ。
サークル(絵関係ではない)の先輩が憧れの人だらけで、同期には好きな人がいて、そんな大好きな人たちがその日いかに素敵だったか、萌えた表情とかキュンとしたシチュエーションとかを、日々描き留めていた(なんか変態だわ…(^^;)。
大好きな人たちをその姿のまま描き留めたかったから、自然、描く内容は少女マンガ風の絵から似顔絵?のように移行した。顔だけじゃ済まなくなったから、身体の描き方も多少は上達した…かな?曲がりなりに「人物画」を描くようになった感じ。
これまた、自分の大好きな人たちをヘタクソに描くのが許せなくて、何度も何度も描き直しながら描いた。うまくいったと思っても、翌日見返したら全く別人に見えたりして、絵日記風とはいえ何日もかけて描き直してた。
骨格とか勉強したわけでも何でもないから、人外の生物になってた可能性はあるけど(笑)それでも、この時期を経て「似せて描く」力がなんとなく付いたと思う。
でも、就職したら、絵を描く頻度は激減した。
憧れるような人はいなかったし(…あ、好きな人がいた時期は多少描いたかな?)、絵にして残しておきたいようなエピソードもなかったし。
余興その他の理由で似顔絵を描く機会がごくたまにあった程度。
だから、就職してから今までの○○年(←一応伏せとく笑)の間に、絵の腕はだいぶ落ちたと思う。ノウハウ的なものはなんとなく残ってるけど、元々が恐ろしくぶきっちょなので、手の動きの自由度という意味で。
それを実感したのが一昨年から。
ひょんなことから高校の時の美術の先生に再会して、展覧会へのお誘いを頂いて見に行った。
先生の専門は油絵で、展覧会(グループ展)の作品も油絵が多かった。そこで、エラい刺激を受けた。どういう刺激、というのはうまく表現できないけど、…そしてすごく不遜な考えだったのかもしれないけど、とにかく強烈に「私も描きたい!」と思った。(…ま、他人の優れた絵に対する反応は子供の頃と何ら変わってないってことね(^^;)
聞けば、先生は市内のカルチャースクールで油絵を教えてるらしい。…月2回、平日だけど。
仕事は土日休み、でも有給を取りやすい時期というのがあるので、その時期限定で通わせてもらうことはできるか聞いたら快諾してもらえ、めでたくウン十年ぶりに油絵を描くことになった。
ところがどっこい、手が、動かない。線を引いても信じられないような曲がり方をする(笑)
感覚もおかしい。タテヨコの比率がわからない。
これは、私がこれまで描いてたのが人ばっかりだったから、元々空間を捉える能力がない、とも言えるけど。
落ちた技術と元々ない技術を痛感する日々。
色を塗るのは大好きで、ディテールの表現はまぁまぁなのだけど、如何せんそもそものデッサンができてないので、物の形や配置に納得がいかないまま、それをごまかすように描き進めてる。
どういうことかというと、下絵は描きたい風景を写真に撮って、それをキャンバスに描き写すのだけど、そこで謎のひずみが毎回生まれてる(笑)
ちゃんとグリッド線引いて、マス目ごとに写していってるはずなのに、画面を埋めていくに従って、あるべき物が入らなかったり、逆に変な空間ができてしまったり、物のタテヨコ比が明らかにおかしかったり。
どこかで間違えているのだろうけど、それがわからない。先生は「何もかも写真のとおりである必要はないんだから」と言って先に進むよう促すけど、…なんか気持ち悪い〜〜〜(>_<)
そんなことが毎回なので、けっこうなストレスになってきた。
振り返れば私、絵(デッサン)を、ちゃんと“学んで”ない。
中学の時に成績を上げてみて私の中に生まれた「方法論はともかく、理想を持って繰り返し練習を続ければ技術は向上する」という考えは、間違ってはいないけど、技術向上のためのプロセスの一端でしかない。
練習するだけで克服できるのは、自分で自覚できるヘタクソだけだった。自覚できないヘタクソは、他人の考えを仕入れないと克服できない。
それは即ち、セオリーを学ぶことであり、人に見てもらって助言を求めることであり、未経験の手法を取り入れることであり。
そんなつもりはなくても、独学はやはり独りよがりになる。経験は何より強いけど、自分が何を知らないかを知ることはできない。
絵を描くことは、今の私には所詮ただの趣味ではあるけれど、どうせ描くなら上手くなりたい。
ヘタクソというストレスを抱えたまま、なんとなくごまかしながら描くんじゃなくて、やっぱり自分が思ったとおりに描いて納得したい。
ので。デッサンを、教室に通ってイチから勉強することにした。
今通っている油絵の教室では(時間も限られているので)デッサンまでは突っ込んで教えてもらうわけにいかないから、また別の教室。
趣味を楽しみに行くんじゃなくて、知識と技術を身につけるために行く、学びのための教室。
昨日はその体験入学に行ってきた。
こんな単純な形をこんなに真剣に描いたことはなかった。
揃えてくれた道具は、10本近い種類の違う鉛筆、プラスチック消しゴム、練り消し、定規、ガーゼに擦筆(←今調べた。こんな字なのね。)…どうしてくれよう(笑)
使い方も教わって、ちょっとずつ使ってみるけど、なにぶん、今までほとんど大学ノートにシャーペンで描いてたような人間なんで、気がつけば鉛筆1本とプラスチック消しゴムに偏る(笑)
練り消しの便利さは終盤なんとなくわかってきた。鉛筆で塗ったところに定規を当てて練り消しで擦ると、輪郭線がなくても面にきれいなエッジができて気持ちいい
形が自在に変わるから、定規にフィットしてきれいな直線になるのね。
意外に気に入ったのが、3Hとかの硬い鉛筆。硬い、というだけでなんとなく絵には向かない印象があったし、感触も使いにくいんじゃないかと思ってた。でも使ってみたら、すごく繊細な線が描けて、色も柔らか。紙の凹凸を埋めて、ホワッとした表現になる。色合いの淡さといい、Bシリーズの鉛筆とは全く別物の画材に感じるほどで、ちょっとクセになりそう(笑)
形の取り方、調子の付け方、…気づけばこの日教わったことのほとんどが初めて知ることばかり。なんとまぁ、ものを知らなかったことだろうと改めて痛感。目から鱗が山盛りだった。
それにしても、“学ぶ”ということが、こんなにも楽しいことだとは!知らなかったことを知る楽しみもあるし、そこから別の道が拓けていきそうな期待感もある。未来への期待感があるって最高ね。
体験入学終えて即、入学手続き。
いろんなことを教えて下さった先生、たくさん話を聞いて下さった校長先生、親切に説明して下さったスタッフさん、充実の数時間をありがとうございました。これからよろしくお願いいたします。…レベルアップするぞーーー‼️









