ありがとう、ありがとう。今夜は本当にありがとうございます。
でもこの式典は決してあそこにぶら下がっている僕のジャージーのためではありません。すでに以前から吊るされているジャージー、あれらがなければ僕が今ここに立っていることはなかったでしょう。僕が高いレベルでプレイするためのインスピレーションとなったのは彼らです。マジック(ジョンソン)、キャップ(カリーム・アブドゥル・ジャバーの愛称)、シャック(シャキール・オニール)に毎日触発されました。(エルジン)ベイラー、(ウィルト)チェンバレン、(ゲイル)グッドリッジ、(ジェリー)ウェスト、(ジェームズ)ウォージー、挙げればキリがありません。
そしてこの組織の気品のためでもあります。ジェリー・バス、(ジーニー・バスに向かって)あなたの父はフィラデルフィアのローワー・メリオン高校出身の痩せこけた子供を信じてくれました。
そして次の世代のためでもあります。今ここにいる(ロサンゼルス)レイカーズのロスターです。あそこにぶら下がっている数々のジャージーに込められた精神を受け継ぎ、このチームを前に進めてください。次の20年間を、これまでの20年間よりも素晴らしいものにするために。
そしてファンです。ファンと(大歓声)…メディア、皆さんがどれだけ僕と一緒にいたか、あなたたちは気づいていないと思います。僕が朝5時半に走っているときにだって、あなたたちはそこにいました。ワークアウトの途中で、最後まで終えられるかわからないとき、僕は、皆さんがどれだけ僕とチームに期待しているかを考え、それが推進力となりました。そのおかげで朝5時半に800m、400m、100mを走りきることができたのです。だから、ありがとう。
そして家族、妻のバネッサです。皆さんは知らないと思いますが、ここでやった僕の最後のゲーム、ユタ・ジャズ戦の前、僕はとにかく疲弊しきっていました。「最後までやり遂げられるかわからない。あと1試合残っているけど、もう足が残っていない」という感じでした。
すると彼女が「ちょっと見せたいものがある。最後の試合の前にプレゼントがあるの」と言ってきたのです。そして、多くの引退選手のユニフォームを見せてくれました。ベイラー、マジック、シャック、キャップ――。全部、僕宛のメッセージとサイン付きでした。マイケル・ジョーダンのもありましたし、偉大なるビル・ラッセル、偉大なるラリー・バードのもありました。それを見たとき、最後の力を振り絞らなければ、と思いました。だからベイビー、僕のインスピレーションになってくれてありがとう。
最後に娘たち、ナタリア、ジアーナ、ビアンカ。君たちは、努力をすれば夢が叶うということはもう知っているだろう。それは誰もが知っていることだよね。でも、今夜ここで知ってもらいたいことがあるんだ。朝早く起きて努力しているとき、夜遅くまで起きて努力しているとき、「やりたくない、疲れてる」と思っていても努力するとき。それこそが夢なんだということをね。夢は結果じゃない、旅路なんだ。それを理解できれば、夢は叶うものではないということがわかるはずだ。夢は叶わない。その代わりに、もっと素晴らしいものを手に入れることができる。君たちがそれを理解できれば、僕が父親としての仕事をできているってことなんだ。
みんなありがとう、愛しているよ。
マンバアウト(さようなら)。
That is actually the dream. That’s the dream. It’s not the destination, it’s the journey.
『夢は結果ではなく旅路』
旅を続けます。
God bless you !!!