腰をキックしてくる熱い湯で、湯のはぶりがいい。
なにしろ『万葉集』にも登場して、聖徳太子もつかったというのだから貫禄が違う。
湯上りは肌がつるつるして躯が軽くなった。
「ああ、漱石に会えたな」
「子規にも会えましたなあ。飛行機で来りゃ、早いものだ。来てよかった。」
ぼくたちはすっかりいい気分になり、湯上りは三階個室で、
坊っちゃん団子を食べながらぐだり茶を飲んだ。
殿様気分になった。