この前まで正月だと思ったらもう3月中旬。
例年ならBLCCには、メンバーからの電話がジャンジャン鳴る季節。
黒沢氏が「頭が悪い」と嘆息する人たちが、寝不足で鼻血を出しながらフィールドに通う季節である。

BLトンボを投げている人もいるでしょう。
既に釣果を出している人もいるかも知れない。
朗報を待つのもまた、楽しく感じたい。

現在、3Dプリンタでブランクを量産しているが、精度を上げたせいで3時間で1個分しかプリント出来ない。
今のところ40個分はプリントしたが、ウェイトのタングステン棒をカットするのが毎回大変で、塗装用に組み込むのは先延ばしにしている。

実際、今年どれだけ作ろうか。
体調的に、新年を元気に迎えられるとは思ってなかったフシもあって自重していたのだが、今年の生産分まではそこそこ作れるのではないかと思えるようになった。
黒沢氏曰く「これは相当売れるよ」と言う話だが、100個でも作っておけば良いのか、100個じゃ全然足りないのか。

現在のBLトンボの価格設定では、問屋流通での買取りは困難。
コロナ特需も終わり、辛辣になってる小売店に営業周りするほどの気合は無い都合上、通販で細々と直販していくのが正解なのだろうと思っている。

ちなみに11月以降、ほとんど注文がない。
冬にトッププラグが売れないのは当たり前の話。
でも、このブログに気づいたごくわずかな人に言っときます。
来年には手に入らない可能性もあるから、どんな色でもいいから買っておいた方がいいですよ。

と含みを持たせている割には、なんかいろいろと作ってもいます。



アルミを貼るのなんて三十数年ぶりです。
学生時代、当時の釣り仲間は、私はルアー作りで食っていくと思い込んでいたようで、それぐらい熱中していたのだけれど、時給換算するとどう考えてもコンビニバイトした方が割が良い。
というか大学の学費を出してくれた親が泣くのが判ってるので、リーマン生活開始とともにルアー作りから足を洗ったのです。

でも、まさかアラ還になってまたルアーを作るとは思いませんでしたよ。
目は遠くなって眼鏡なしでは良く見えないし、薬の副作用で手が痺れてヨイヨイ状態。

それなのに色気を出してアルミまで貼りだしたら手が切り傷だらけ。
というかデザインナイフでエラ周りをカットミスしてグッサリ刺し傷だらけ。
学生時代に使い慣れていたアルミテープは廃版になってたし、禁煙10年でタバコ紙も手元には無い。

有機溶剤が体に悪いのは判り切った事で、やってるうちに売りに出すほど数も作れないと気づく。
相模湖や芦ノ湖で使う自分や友人用が精いっぱいかも知れない。
自分が行けたらの話ですけど。



写真はBLジョイントのサイズ展開を考えたボディ構成。
遠近法で写真では大きさに違いが感じにくいかもしれないが、下は6g、上は24gまで。
真ん中がジョイント85セカンドロット。自分的にはこの85セカンドロットが今のベストのバランス。
その辺りは魚の口に直接訊けたらいいのだけれど。
黒沢氏が倒れず、お店が続いていたら、ボディサイズやウィングのサイズで喧々囂々、皆で熱く議論して楽しい夜を過ごせたに違いない。

少し深い話をすれば、同じ形状でもサイズが変わるとルアーは狙ったアクションが出なくなる。
水にも粘度と質量があるために、サイズによって予想した抵抗値がずれる。サイズに応じたアクションを実現する為にいろいろと削ったり盛ったりすると、結果としてオリジナルサイズと形が変わってしまう。
トンボの場合は、ウェイトの位置とウィングの調整で結構、懐広くチューニングが出来るのが嬉しいところではある。

でもまあ、出せたとしても2サイズくらいかも知れない。
来年も作れれば良いのだけれど。