こんにちは。 平成14年入社 新入社員の佐々木です。
GW中の疲れも徐々に回復し通常勤務モードに戻りつつあります。
休暇疲れを仕事で癒すのでは全く本末転倒ですが。
休暇疲れしてしまった【新潟旅行】を紹介します。
目的地は新潟県柏崎市です。GW中の渋滞を避ける目的で午前6時出発。
10時57分はにJR新潟駅には到着しなければなりません。山形から来る
妻の両親を出迎えるためです。意外と高速は渋滞していなかったので、
1時間前には新潟駅に到着しました。

朝が早かったので空腹を覚えていましたが、一路柏崎へ。
昼食は柏崎のB級グルメ「鯛茶漬け」の予定でした。市内の飲食店が
多く加盟しており「鯛茶漬け」のノボリを立てています。ガイドブックの
写真を頼りにある店を選びナビにインプット。インプットした時に予約して
おいたので席に着いてほどなく目の前に「鯛茶漬け」が登場。
イメージでは鯛の刺身が載ったお茶漬け。しかし私たちが食べたのは鯛の天ぷら(?)が載っており、汁はお茶ではなくだし汁でした。
これが正統「鯛茶漬け」なのか観光客用の「鯛茶漬け」風の食べ物だったのかは
判然としませんが、美味かったです。
ただ、空腹時の昼に茶漬けではあっさりし過ぎておりちょっと不満が残りました。

弾丸ツアー宜しく、すぐに店を出て柏崎の真の目的地「木村茶道美術館」に向かい
ました。佐々木と茶道の接点はどうなっているのか?なぜか?どうでもいい事なので
軽くスルーします。お茶を頂きたいのであれが狭山茶があれば十分です。

パンフレットからこの美術館の紹介をします。
柏崎市緑町の高台に赤坂山公園というのがあり、公園内に松雲山荘があります。
その山荘の一部が展示スペースとなっており、古い茶道具や書、古文書等
が陳列されています。ゆっくり見て歩いても10分もかからない規模です。
(コレは私があまり興味を持っていないからです。
一瞥して次の展示品にどんどん進んで行くからです。
私たち一行の後にもどんどん高齢者を含んだ家族連れや若い女性のグループが
入って来ました。私の興味はそちらに引かれていました。
お前って奴は…。)
一通り展示品を鑑賞し終わったらお茶室で和菓子とお点前をいただけるのです。
この美術館の最大の特徴はここからなのです。
またパンフレットからの紹介になります。
「使ってこそ道具であり、使わなければ道具が死んでしまいます。戦国武将が憧
れた『大井戸茶碗』をはじめ、幾世代にも伝わった貴重な茶道具を実体験でき
る美術館です。」
亭主曰く普通はガラス越しにしか見る事ができないほどの貴重な茶道具を使って
います。それらを実際、手に取ってお楽しみ下さい。と言ってました。
多くの客を一同に招いて菓子と薄茶でもてなす『大寄せ』と呼ばれる席でした。
お茶室に入る前に携帯電話の電源を切る事と腕時計を外すように言われました。
畳の上ですから当然、正座していました。亭主からは「正式な作法ではありません
が無理することはないので膝を崩しても結構ですよ。」と言われましたがそれに甘
んじては日本男児の名がすたります。ずっと正座していました。
まずは和菓子が出てきました。和服の女性が恭しく菓子と高そうな楊枝を差し
出します。お辞儀をしていただきます。緊張もあってゆっくりと楊枝で菓子を
4つに切って口に運びます。
甘いのは感じていますが不慣れな場所ですから旨いと感じていません。
次にお抹茶が出されます。例の茶碗を右に2回転半、回して数回に分けていただ
きます。右に回す? アレっ左回しか?
頭の中で分かりもしない作法を探っています。略式の席ですからそんな緊張をする
事もないのですが、やはり緊張します。一番上座の客は「正客」次の席は「次客」
3客、4客のお茶碗の説明を亭主がしていきます。
私のお茶碗は碗の内側にサンマのような魚が3匹描かれています。茶碗を品評する
審美眼はありませんが普通っぽい感じです。形もいびつです。
遠慮なく言えば一般人が作った失敗作のようです。
何より足が痺れ始めてから結構時間が経っています。お茶碗を1つ持ってきてゆっ
くりした動作でお辞儀をして客の前に置きます。また、ゆっくりした動作で次の間
に下がり、次の客のお茶碗を持ってきます。このゆっくりした立ち振る舞いが作法
でしょうが、足の痺れは耐え難いものになっています。
皆さんもあの感覚分かりますよね。
「やばい、足が痺れだした。」と気が付いてからあの痺れを分散させるために
足の位置をずらしてみたり、尻を浮かしてみたり移動してみたりします。
終いには足の感覚まで無くなってしまいます。そんな時に「今、出ているお茶碗の
中で5客(私です)の茶碗は最高のものです。 人間国宝の作で400~500万円は
しますよ。割ったら大変です。」 
口の中の抹茶を吹き出すところでした。 そんな高級品出すなよ!
「沖縄の○○さんの作で彼が成熟期の作品です。間違いなく美術館に飾られる
お茶碗です。」
…やっぱり いい品だと思ったんです。
手に吸い付くこの感覚は只者(物)ではありません。並の業ではありません。
サンマのイラストではありません。沖縄の海を自由に泳ぎ回る架空の魚で
しょう。精神の自由を表現していると感じました。
形は見た目だけを意識した整形を超越しており、天才陶芸家の一瞬の閃きを
心の赴くまま、体の赴くままに造形したのでしょう。
このお茶碗は名品に間違いないのです。
沖縄の有名人と言えば具志堅用高しか知らない私には無用な情報でしたが
そんなお茶碗でお点前を頂きました。
全員がお茶をいただいた後にお茶室の造作について、飾ってある花について、
掛け軸の事など色々と来歴や由緒まど、どれほど貴重な物かを説明してくれます。
足の痺れが頂点を超え悶絶直前の私は心の中で「その話はカットで、カットカット
ォ~」と叫んでいたのでした。

私の苦いお茶会デビューの話はこれで終いです。
「一を聞いて一しか知らない」私の結論は茶の道は【忍耐】でした。
しかしこれを契機に茶の道を極め、「一を聞いて五を知る」に達し世阿弥や
武者小路実篤について語れるようになりたいです。
… 確かこの人たちは茶の達人(?)でしたよね。!!
正座の1時間や2時間は全く気にする事もなく和装で泰然と茶を嗜む。
憧れます。
皆様も茶道(お茶会)に参加してみてはどうでしょう。!!
くれづれも私のような無作法になりませんように。