http://ping.bk1.co.jp/tb.cgi/02415883

癒しの手のアルス

『癒しの手のアルス』
(いやしのてのあるす 2 ぎんのいせきにまえ)

渡瀬 桂子
集英社 (2004.3)


挿絵:KIRIN

内容
 ひょんなことで旅芸人の集団・ドレッタ一座に拾われたアルスとアーウィン。
 一行とともに訪れたダリオンの街での興行は連日大盛況だったが、その周辺では最近魔物の被害が増えていた。原因は街の近く、妖精族の遺跡が眠るといわれるテイルース山にあるらしい。魔物退治に乗り出したドレッタ一座のメンバーとともに二人はテイルースへ入るが――。
 そこで明かされたアーウィンの過去とは…!?

感想
 前巻で、あれほど鮮かに散ったはずの二人。
 なんとひょっこり生き返り、仲良く枕並べてお寝んねとは! 若い命を惜しんで流したわたしの涙を返して!
 隊長さんになんて言い訳すればいいんだろう……。べつにする必要はないけど。
 きっと隊長さんは今頃、花嫁衣裳と格闘していることと思います。裾を踏んづけたり、力みすぎて脇の縫い目が破れたり、花婿を抱き上げてみたり。
 希望的観測として。

 まァ、相変わらず仲良く元気で良かったです。

 今回はアーウィンが中心です。
 黒髪の可憐な乙女の脳内でホモに変換され、頭のネジの緩んだジジイに懐かれ、崖から落ち、過去がさらりと暴かれたり、肺は破れ肉は削げる。
 うん可哀想。<棒読み。

 お気楽極楽漫遊なご主人様にくっついてるだけ犬ではなかったようです。
 只者じゃない。
 でも本人は只者でいいと思ってるようです。毎日一瞬一瞬が楽しくて、ウソだらけでも、いつ思い出しても愉快ならそれでいい。過去じゃなくって今が大切なんです。
 今そばにいる人、今大事なもの、今幸せなことが彼にとって本物。
 過去とか、知らないこととか、もうないものにかまけてなんていられないのです。

 若いって素晴らしい。

 また、アーウィンに絡んで、とある母子も互いの気持ちを確かめます。
 今回は愛の飛び交う一冊でした。


2005.08.06-07

『癒しの手のアルス 嘘つきたちが駆けていく』