
『パーミリオンのネコ 1 殺戮のための超・絶・技・巧』
竹本 健治
角川春樹事務所 (1999.11)
内容:(紹介文より)
銀河スナイパー百万分の1のネコ――死と隣り合わせの困難な任務を確実に成功させる彼女は、畏敬と嫌悪の混じった通り名を持つ。彼女の任務とは、存在自体が極秘扱いとされる“D種犯罪者”たちを狩り出し、仕留めることであった。今回のターゲットはプレノリアで数々のテロ事件を起こし惑星クラビアに逃亡した“大鎌”である。クラビアで知り合った元情報局員ノイズとコンビを組んだ戦いが今、始まる!
感想
読むのは二回目。最初は確か三、四年くらい前で、右手に恋愛小説がありました。
SFと恋愛。
なぜだか両者は攻めぎ合い、SFが勝利。 ……何だったんだろう?
そんな素敵な出会いをしたにも関わらず、中身は主人公・ネコががんがんに強いとしか覚えがなく、肝心な相棒の名も記憶になかったです。いや、あんな長い名前、覚えないよ。
それでも、読み直すうちになんとなく思い出しつつ、新たな感想を持ちました。
なんだこの凸凹コンビ。
例えるなら、豹とアルマジロ。
獅子とハリネズミ。
ラフレシアにオオイヌノフグリ。
マンゴーにライチ。
いやいや、しかし名コンビなんですよ。
突発的なフラッシュバックを抱え、胸を掴まれても平然と返り討ちにする恐面な姐さんと、そんな彼女に心底惚れ込んだ手先の器用なフェミニストは、運命的な出会いをします。
「あんたにホレたんだ!」
雲を掴むような相手を探し続けるも、敵は探査の手には引っかからない。SFだけど、ミステリチック。
山場では思考と回想が交差するため混乱します。ノイズが最後に蘊蓄たれるのが浮いていましたが、概ねシャキシャキした文体です。
二人の掛け合いも最後あたりで面白くなりました。
そう。最初は会話が非常に台詞的で、はいり込めなかったんです。
それでもどうにかこうにかネコたちと一緒に謎解きに集中して、山場まで来た時、なぞが増え過ぎて何が何だか、もう! 一巻だから謎は多かろうと思ってたけど……予想以上。
そして、頭がもうパンクしそうなところで、どうにか冗談が言えるくらいに打ち解けた二人に助けられました。
これからどこまで嵌まれるか、期待しましょう。
2005.07.12-13