『封殺鬼 17 紅蓮天女』霜島 ケイ
小学館 (1998.8)
(ふうさつき 17 ぐれんてんにょ)
挿絵:西 桐子
内容:(紹介文より)
――鬼無里の鬼が目覚める。
天狗の真意も知れぬまま、失踪した佐穂の行方を追って、弓生と聖は長野へと向かった。現地で彼らが見てものは、怨みゆえに甦り、襲撃を繰り返す一人の鬼女。だがその正体は、伝説の鬼女紅葉ではなかった…!
一方、「柵の一族」と名乗るイズナ使いたちに囚われていた佐穂子は、次第に困惑を深めていく。
「どうして紅葉は、私をここに呼んだの?」
感想
困惑しながらも佐穂子は考えます。
なぜ余所者の自分に助けを求めるのか。何をどうしてほしいのか、どうすればよいのか……。
増すばかりの不安を抱え、解決の糸口を掴もうと<柵>一族との疎通を謀ってみる……んが、見事にブチ切れます。うーん、カッコいい。どうしたもんか。
過去の回想シーンがあります。おかげで、わかりそうでわからないむず痒さが少しずつ解けてきました。あーかな、こーかな、といろいろと考えております。
動こうとしているけど巧く動けない。動いたと思ったら深みに嵌る、で手も足もでない。それでも足掻くんだから佐穂子は根性あります。
場数の少なさを補おうとする意欲はスバラしい。
結果が伴わないのはご愛嬌。考えが浅いところもあるし、野生の感で動いてんじゃないのかと思うところもあるけれど、立ち直りは早いし、三吾よりたくましい。人はこうやって大きくなっていくのね……。
主役の性格のせいかイベントが多発します。側近だけでなく<柵>の人たちまで心配させるけど、本人はかまわず元気です。ホント、逞しいなぁ。
逞しいといえば、主人公が佐穂子なせいか、周囲は強い女性が多いです。四兄弟のお母さんとか、お万とか。
二人は(おそらく)一見して正反対なのに、中身は前者が強いんじゃないかなぁ、とか。なんとなくね、そう思うのです。いざというとき、いつもと変わらずのほほんとしつつみんなの心を静めてくれそうな、そんな感じの人では……?
さて、弓生と聖ですが。
おっちゃんズと二人の会話が楽しくて和みました。さすがだ、聖。
ミニ聖みたいなのも仲間(?)に加わり、さらに楽しい一団ができあがりました。
最年長さんと最年少さんの歳の差が素晴らしいですね。あ、これはいつものことか。
いやいや。子どもがメンバーに入ってくるのは珍しいですよね。若いといっても高校生の成樹兄妹くらいでしたからね。なんか新鮮。
………………。
桐子お祖母様の少女期とかありましたね。うん。スッカリ忘れてたよ。
全然関係ないんですが、『紅蓮天女』をひらがなで書くと、「グレてんにょ?(グレてるの?)」とお子様のセリフに見えてなりません。
鬼女がとってもかわいく見えますね! <やけっぱち (TДT)
2005.06.26-27
:『封殺鬼 1 鬼族狩り』
:『封殺鬼 2 妖面伝説』
:『封殺鬼 3 朱の封印』
:『封殺鬼 4 ぬばたまの呪歌』
:『封殺鬼 5 邪神は嗤う』
:『封殺鬼 6 紺青の怨鬼』
:『封殺鬼 7 闇常世』
:『封殺鬼 8 修羅の降る刻』
:『封殺鬼 9 鳴弦の月』
:『封殺鬼 10・11 花闇を抱きしもの 上下』
:『封殺鬼 12 マヨイガ 上巻』
:『封殺鬼 13 マヨイガ 中巻』
:『封殺鬼 14 マヨイガ 下巻』
:『封殺鬼 15 影食らい』
:『封殺鬼 16 夢埋みの郷』