雨月
『御宿かわせみ 17 雨月』

平岩 弓枝著
文芸春秋 (1992.9)

感想
「尾花茶屋の娘」
 考えを張巡らせて関係を作るのは虚しい。人間関係ってのは、毎回どうなるかわからないから楽しい。
 何もしないよりは良いかもしれないけどね。

「雨月」
 兄ちゃん、兄ちゃん、兄ちゃぁん!
 ……ホロリときた。

「伊勢屋の子守」
 羨むことは誰にもあるし、思うことは簡単。でも、羨んでばかりでは解決しない。
 押し隠し続けると、いつか爆発して周囲を傷つける。
 それがいつ起こるかわからないから、人が人を恐ろしいというのかもしれない。

「白い影法師」
 若気の至りがいつか自分自身を脅かす。
 殺るか殺られるか――そこまで追い詰められた時、何を思っただろう。

「梅の咲く日」
 過ちっていうのは、大きかろうが小さかろうが、長い人生に食つく。
 振り切るにはどれだけの勇気がいるだろう。

「矢大臣殺し」
 赤信号、皆で渡れば怖くない。

「春の鬼」
 夫婦仲というのは難しい。夫婦喧嘩は猫も食わないほど不味い。
 一緒にいて心が読めないと、悲しくて、どこかに何かを探しに行ってしまう。それって夫婦じゃないんじゃないかな?

「百千鳥の琴」
 人は、結婚したら驚くほど変わる。
 安心感や責任感があるのかな。


2005.06.24

『御宿かわせみ 1』
『御宿かわせみ 2 江戸の子守唄』
『御宿かわせみ 3 水郷から来た女』
『御宿かわせみ 4 山茶花は見た』
『御宿かわせみ 5 幽霊殺し』
『御宿かわせみ 6 狐の嫁入り』
『御宿かわせみ 7 酸漿は殺しの口笛』
『御宿かわせみ 8 白萩屋敷の月』
『御宿かわせみ 9 一両二分の女』
『御宿かわせみ 10 閻魔まいり』
『御宿かわせみ 11 二十六夜待の殺人』
『御宿かわせみ 12 夜鴉おきん』
『御宿かわせみ 13 鬼の面』
『御宿かわせみ 14 神かくし』
『御宿かわせみ 15 恋文心中』
『御宿かわせみ 16 八丁堀の湯屋』