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霜島 ケイ
小学館 (1997.11)
通常2~3日以内に発送します。

(ふうさつき 15 かげくらい)

挿絵:西 桐子

内容:(紹介文より)
 時は平安末期、鳥羽法皇の院政時代。乱の悪い予感をはらむ京の都に、『影食らい』と呼ばれる化け物が出現した。安倍に仕える二人の鬼、高遠と鬼同丸は陰陽師・安倍泰親とともに調伏に乗り出すが…。夜な夜な人を人を襲ってはその影を食らう、化け物の正体とは?

感想
 『影食らい』と『幻戯師』の二話収録です。

 天才陰陽師・安部清明から六代目の安倍当主・泰親は、清く穏やかな性格で、礼儀正しく、風雅を愛する好人格者です。使役鬼と一緒に川に涼みに行ったり、お駄賃にお菓子くれたりと可愛がってくれるし、お小言もない。ときどきはお仕事に行きたくないなんてわがままをいうけれど、仲良くできそう。
 これだけ理想的なご主人様は、顔が清明に似ていて弓生さん、ちょっとドキドキ。
 ただでさえ乱の気配を含む御時世。こんなご主人様じゃないと付いて行けないよ--と彼らがいつか思える程度に精進してくれますように。

 いや、いい人だと思いますよ。えぇ。
 聖と一緒に置いておいたら意味のない会話が延々と続きそうで。

 ところで、占いって信じますか?
 結果が良いことだけを信じるか、悪いことだけか。はたまた当にしないかは人それぞれだから。
 わかっていて言わないことも親切になる。
 ……時があるから。

 話のなかでは語られませんでしたが、あのおっさんが泰親に『アレ』を頼まなかったのはどうしでしょう? 効果絶大だと思うんですが。
 頼めなかったんでしょうか?
 頼まなかったんでしょうか?
 前者だと少しは救いになるかもしれません。


 『幻戯師』は、本当に息抜きなお話でした。でもお気に入りです。

 住家の森を追われ、汚された動物がいることを知っている人は多いと思います。でも、目に見えない悪戯好きで神出鬼没の彼らは、誰が覚えているだろう?
 見えないからって忘れることは、喜びや悲しみや好意や恩を忘れることと同じな気がするのです。


2005.06.12

『封殺鬼 1 鬼族狩り』
『封殺鬼 2 妖面伝説』
『封殺鬼 3 朱の封印』
『封殺鬼 4 ぬばたまの呪歌』
『封殺鬼 5 邪神は嗤う』
『封殺鬼 6 紺青の怨鬼』
『封殺鬼 7 闇常世』
『封殺鬼 8 修羅の降る刻』
『封殺鬼 9 鳴弦の月』
『封殺鬼 10・11 花闇を抱きしもの 上下』
『封殺鬼 12 マヨイガ 上巻』
『封殺鬼 12 マヨイガ 中巻』
『封殺鬼 13 マヨイガ 下巻』