修羅の降る刻(とき)

霜島 ケイ
小学館 (1995.7)
通常2~3日以内に発送します。


(ふうさつき 8 しゅらのふるとき)

挿絵:西 桐子

内容:
 神島桐子によって息を吹き返した聖。弓生も自失から立ち直り、最終決戦への準備が進められる。
 「本家」三家の次期当主・神島達彦、秋川佐穂子、野坂三吾らの指揮によって、平将門の怨霊調伏が始まった。そして成樹も一度だけ足を踏み入れることになる。
 果たして、知徳・蘆屋道満の術を阻止できるのか!

感想: 


 前巻で無事に生還した重傷人・聖が望んだものとは!!--それでいいのか? 貧欲に涙が出そうです。弓生、今までどんな生活させてたんだ。
 まるで、家出帰りの娘を甘やかすお父さんみたいじゃないか。
「ねぇえー、パパぁ? あたしぃ、電子レンジとかぁ? ほしいんだよねー。っていうかぁ? 冷蔵庫とかさぁ、マジよくない?」
「好きなだけ買えばいい」
 ……いやな聖を想像しました。もう二度とすまい。

 さて、今巻で蘆屋道満編は最後です。
 中央を掌のうえで転がし、達彦を土下座させ、成樹を舌先三寸でやり込める策士・桐子おばあさまの指示で、本家の次期当主たちも前線へ向かいます。
 なんだかんだといっても結局、縁切れない三吾も腹を括ったようです。もう善人過ぎて涙が出そうです。

 弓生も、自分に決着をつけなければならないと腹を括りました。
 そう、滝夜叉です。
 若い頃の過ちは必ず形となって自分に帰ってきます。逃げても解決にはならないんです。
 蒔いた種は大事に育てて収穫するならまだしも、放っておけば枯れ果ててうらぶれます。荒んだ姿はいつか自分を取り巻いて身動きを封じてしまうでしょう。
 恐ろしい。

 明日はわが身か。

 長い長い時間をかけて築いたものもあれば、長い時間が経ったからこそ成るものがある。全ては今一瞬のためとはいえ、人の思いとは凄いものですね。


2005.04.21-22

『封殺鬼 1 鬼族狩り』
『封殺鬼 2 妖面伝説』
『封殺鬼 3 朱の封印』
『封殺鬼 4 ぬばたまの呪歌』
『封殺鬼 5 邪神は嗤う』
『封殺鬼 6 紺青の怨鬼』
『封殺鬼 7 闇常世』