『封殺鬼 3 朱の封印』
 (ふうさつき 3 あけのふういん)


著 者:霜島 ケイ
挿 絵:西 桐子

発 行:1994年5月
発行所:小学館 キャンパス文庫

内容:
 二月--東京に赤い雪が降った。それは妖魔の目覚めを知らせるものだというが、それを知らない多くの人間は、ただの異常気象現象だと片付けてしまっていた。
 町では、ある宗教団体のCMにまつわる「祟り」の噂が広がっていた。同じ頃、高校生の成樹は、自分に宿る四つの鬼を抑えることができなくなっていた。教えてもらった封じも効かず、焦る成樹の肩に、一人の青年が手を置いた。
 拝み屋の三吾、と彼は名乗った。

感想:
 まるで、二巻の存在など知らん知らんといいそうな三巻目です。忘れているわけではなく、間奏っぽいものだったんでしょうが、佐穂子はどこいった?

 霜島さんによると成樹が主人公だそうです。でも今回のメインはあきらかに聖でした。最後のあたりではもう成樹は蚊帳の外だったような気が……。

 何度謝っても、どれだけ謝っても、相手がいつか許してくれる保証はないんだと、しみじみと感じました。いや、これは本当に永い。
 でもいつかその気持ちは研磨されて、本当の気持ちだけになるんじゃないでしょうか。そのときに再会すればまた違った形になったかもしれません。その形がほんの一瞬のことだとしても、残された者にとっては救いにもなれば、再認識する機会でもあるでしょう。

 さて、真面目に語った後になんですが、この巻で弓生がお兄ちゃんタイプだということがはっきりしました。スッキリです。やっぱり九十歳の差は大きいんですね。
 これで聖がお兄ちゃんだったら気苦労の耐えない弟となるんでしょうが、なんだか想像できないな。聖はどちらかというと甘え盛りの弟タイプだし。でも甘やかされてばかりはなんだかイヤなんだよな、とちょっと背伸びをしたいお年頃。

 ……どんなお年頃だ。


2005.02.22-23

『封殺鬼シリーズ 1 鬼族狩り』
『封殺鬼シリーズ 2 妖面伝説』