『ジャック・ザ・ルビー 遠征王と双刀の騎士』(じゃっく・ざ・るびー えんせいおうとそうとうのきし)
著 者:高殿 円
挿 絵:麻々原 絵里依
発 行:2001年10月
発行所:角川書店 ビーンズ文庫
内容:
ジャックはその日、酒場でひと悶着を起こした男に目をつけた。ジャックは騎士になるためにトーナメントに出場したいのだが、なんと相棒がいない。そんなわけでその男を誘ってみた。
男は「温泉はあるか」と聞いてきた。ある、と答えると快く承諾してくれた。なんだか変な男だとジャックは思ったけれど、男の腕前は見事で、二人はトーナメントで優勝を果たした。あとはトーナメント主催者の領主にちょっとだけウソをつけば良いのだ。それでジャックは騎士になれる、はずだった。
感想:
なんというか、カワイイやつです、ジャックは。
嘘がつけない。純情。まるでまふまふした子犬のようです。
ジャックがどうして嘘をつけないかという設定は世界観のひとつですね。あぁだからなのか、と納得するだけの理由はあります。
彼がお嬢様のちょっとした言動に激昂するのも、それまで生きてきた環境によるものです。そういう背景がとても上手いと思いました。
文章はあちこちキレイで、笑わせてくれるところもあります。場面の表現が巧く、創造しやすい文章でした。
また、社会的なところもきっちりしていて、時間軸もきれいです。時間軸がしっかりしているからできる演出があり、効果があります。
前作からすると何百年も前のことなので、後々その人がどうなるか、どうしてそうなったのかが書かれています。この人はこんな人だったんだー、と楽しめました。意外で。
この人演出家だなぁ、と思いました。誰なのかはまぁお楽しみに。
2005.01.14-16
:『そのとき翼は舞い降りた』
:『そのとき鋼は砕かれた』
:『そのとき君という光が』