『御宿かわせみ 6 狐の嫁入り』
 (おんやどかわせみ 6 きつねのよめいり)


著 者:平岩 弓枝

発 行:1985年9月
発行所:文芸春秋

内容:
 与力を兄に持つ東吾と、小さな旅籠の女主人るいの恋は、見てみぬ振りの周囲に温かく見守られていた。
 そんな二人に当てられっぱなしの八丁堀同心・畝源三郎が、このところ狐の嫁入りが頻繁で、噂が大きくなりすぎたことを気にしていた。

感想:
「師走の月」
 良い男というのは顔だけでなく、どこかひとつピンとくるものがある。と思う。とるいは気づいたかもしれない。
 東吾がんばれ。

「迎春忍川」
 欲しいと思っていたものが手に入ったら満足する。それが快感。もう一度その快感を味わいたいと思う。
 過分なものばかり欲しがっていたら、きっといつか全部無くすのに。ホッカイロと同じで、買ったら袋から取り出して使わないと温かくならない。
 どうして気づかないんだろう。

「梅一輪」
 カリスマ掏模。
 『オーシャンズ12』を思い出した。いや、あれは泥棒だけどね。

「千鳥が啼いた」
 親兄弟を憎むということ。
 家庭内での自分の立場が気に食わない。仕事が上手くできない。職場で軽んじられる。
 まぁ、辛いよ。
 でも一歩下がってみたら、自分の立場は思っていたより悪くないかもしれない。

「狐の嫁入り」
 お稲荷さんのお嫁さんに手を出したら恐い目に遭うという一例です。
 兄上も粋なことしてくれるなぁ。

「子はかすがい」
 兄上が妊娠したり、赤ん坊を背中に背負って子どもの手を引いている東吾さんの姿には大いに笑いました。いいおとっつぁんになるよ。


2004.12.26