冷蔵庫にはハンバーグの種が少しと、レタスがちょっと。卵は十五個。パンは五枚切りで昨日買ったばかりの三日後賞味期限。マヨネーズ、ソース、トマトソース……はないからケチャップにするとして。



 まぁ、最初は、昨夜のスープを火にかけよう。



 パンは両面を薄く焦げ目が付くくらいに焼いて、半分にして薄いパン二枚にしておく。レタスは水洗い。

 フライパンにハンバーグの種を落とし、薄く広げて片面を焼くと、反転させて中心を少しへこませる。へこませた部分に向かって卵を一つ割り落とす。スプーン一杯の水を入れて蓋をして蒸発させ、そのまま蒸す。



 パンの焼けていないほうにマヨネーズ、ソース、ケチャップを塗り、レタスを散らす。その上に薄く焼かれたハンバーグとくっついた卵を乗せ、さらにレタスを散らす。もう一枚のパンを焦げ目を外にして置き、上からちょっと押さえて落ち着かせる。



 温まったスープをボウルに注ぎ、入れ終わった頃にパンをひっくり返して半分に切り、切れ目を上にして皿に盛る。



 テーブルには真っ青なランチョンマット。

 真っ白な皿には湯気を立てる野菜スープと、手作りハンバーガー。



 あーんと口を開けて……



「で?」

「でね、でね、そ、それでね、うぅ、ぐすん」



 今まさに噛み付こうとしたところでレタスがスープに落ちたのが悲しかったのだそうだ。

 だからといって真夜中に電話するほどのことでもない。



 あたしは無言で電話を切った。

 そのあとニコはテルのところに電話をかけることを予想しつつ、寝た。

 あたしは初夢を見るのに忙しいんだ、このヤロウ。