『オルタナティヴ・ラヴ』(おるたなてぃヴ・らヴ)
著 者:藤木 稟
挿 絵:
発 行:2002年6月
発行所:祥伝社
内容:
芝生が食べたい……。
おかしな欲求と体調不良のため病院を訪れたケニーに、医師はとんでもない病状を告げた。その名も「男性妊娠症候群」。性病の一つで、その名のとおり男が妊娠してもちろん出産するという恐ろしい病気だ。
ナンパサークルなどと軟派なことをしていたケニーには心当たりがありすぎる。だがこれも堕胎のためだと、ケニーは夏に知り合ったブレンダの元へ向かう……。
感想:
男が出産……。
ヒドイ。
あっという間に子どもを産む体になってしまうなんて、なんて理不尽なんだろう。世の女性は生理通にイライラしてるっていうのに。
イライラ。
まぁ、それは置いておいて。
堕胎するには費用がいります。普通の学生のケニーにはとてもとても払えない額です。わたしだって払えない(←関係ないし)。そこで、お金持ちのブレンダを思いついたわけです。うん。合理的。
だからって彼女もそうねわたしの子だもんね、なんて簡単に言うわけないんですけど。結構ケニーは考えが浅い人のようです。読んでてまだまだ詰めが甘ーいなんて余計な事を思いました。まぁ、軟派な人なので。
藤木さんのはこれまで、どこを読んでも見張り詰めた感じのものが多かったのですが、これは一日で読み上げてしまいました。軽ーく読めます。
三話収録されていますが、ケニーを始めとする男性人の一人称です。ちょっと読みにくかった。
世界観はおもしろかったです。
今よりちょっと未来。
遺伝子操作で目をきらきらにしたり、計算が速くできるようにしたり、性別を取っちゃったり……。それなりに金額はかかるけど性転換手術も盛んなようです。
一番おもしろいキャラはケニーですが、これは性格というか思考の代わりばえの速さと凡人さが可愛かったからです。あとはみんな個性がありすぎてちょっと消化不良。だからこそケニーが気に入ったのかもしれません。
いつも豪華よりも時々豪華のほうが良い、って具合に。毎日が豪華ディナーコースよりも、三食白いご飯でときどき栗ご飯のほうが良かったり。
お腹いっぱいで全部食べきれない一冊でした。
2004.12.5