『鬼籍通覧 1 暁天の星』
 (きせきつうらん 1 ぎょうてんのほし)

著 者:椹野 道流

発 行:1999年6月
発行所:講談社 講談社ノベルス

内容:
 伊月の通うO医科大学法医学教室に、列車と衝突して轢死した女性の解剖依頼が持ち込まれた。数日後には車と衝突して即死した女性の解剖依頼が。
 伊月と先輩のミチルは、何の接点もなさそうな二人の奇妙な共通点を見つける。目撃者は、二人は不可解な行動をしていたという。それは何を意味するのかも、死因に関係するのかもわからない。
 死の直前、彼女たちは何を見たのか--。

感想:
 ミステリーと思って読んだら後悔します。
 お気を付けを。

 鬼籍通覧の一巻目です。
 医者候補の伊月崇の初執刀、先輩の伏野ミチルを始めとする仲間たちの登場、伊月の幼馴染との再会など盛り沢山。
 この巻ですでに教室の皆さんの面白さが紹介されています。清田さんがリスのようでかわいいし、教授がとぼけていても結構鋭かったり。この教授が一番の曲者ですね。

 さて事件が発生します。
 伊月の通う法医学教室にご遺体が持ち込まれたんですが、解剖のシーンは現役のお医者さんらしく非常に詳しく、おもしろいです。伊月君と一緒にうんうん頭を悩ませながら、おーなるほどそうかーと読んでいけます。現場だなー、って実感できますよ。

 一話目は短編で終わっていますが、残りは繋がっております。みんなの紹介という気持ちで読めます。
 その間の「飯食う人々」はやっぱりお気に入りです。こういう休憩所があるから読み進めるのも楽しいんですよね。

 最後にもう一度。
 ミステリーだけとは思わないでね。

2004.12.01-02

『鬼籍通覧 1 暁天の星』
『鬼籍通覧 5 禅定の弓』