『時光の隊士 青狼めざめる』(じこうのたいし せいろうめざめる)
著 者:槇 ありさ
挿 絵:桑原 祐子
発 行:2004年6月
発行所:角川書店 角川ビーンズ文庫
内容:
真っ正直で、売られたケンカは買うが売りはしないというちょっとだけ威勢のよい高校生・浅野喬生。生傷の絶えない喬生の手当を甲斐甲斐しくするのは、幼馴染の三塚郁美。今日のケガは知られたくなかったのだが、教室の窓から見られていたらしい。心配して授業を抜け出してきた郁美に適当にごまかして、一緒に帰ることにする。
郁美を待っている間、喬生の視界に黒猫が入った。その飼い主を見てちょっと驚く。長い髪を結わえた、和服姿の美青年だったのだ。映画かドラマの撮影だろうか? いや、違う--。どうしてもその初対面のはずの青年に足りないものを感じた。何が足りないのかはわからないが、喬生はそう思った。
彼は一体誰なんだろう?
知っているような気がするのに、思い出せない……。
感想:
ちょっと文体を変えてみました。うーん。最初のほうの楽しみがちょっと半減する気がします。でもこれはこれで後が全くわからないので楽しみかも。
内容説明では全くわかりませんが、新撰組です。誰がどこでどう出てくるのかは、まぁ、お楽しみに。可愛い猫さんにも注目です。
全体を通してほとんど主人公・喬生の視点から書かれています。キレイに片付いていて目を回す心配はございません。
一冊に納めようという努力の結果か、消化不良を起こす箇所がいくつかあります。多少余分と感じる説明もあり、また最後はもうちょっと片付けられたような気がします。視点が片付いているので気にならない方もいらっしゃるでしょうが、もっと隠すところは隠して、引いても良かったのになぁ、とちょっと残念。
続きがあるようなので期待しましょう。
そういえば、わたしの読んだ範囲ですが、誰のどの著作にも「沖田総司」は明るく楽しくちょっとお茶目なお兄さんとして登場しますが、史実もそうなんでしょうかね。いやいやもしかしたら微笑の裏にものすごい腹黒さを隠しているかも……とか思ったりして。そして裏で上官を操って、あぁ、土方さん背後に影が……いや、それはそれで楽しいかも。
美青年、剣豪、というのも定番ですね。一見腰ぎんちゃく、でも腕は立つ、という。
全体的な雰囲気は、こっちではラブラブして、あっちではドロドロ。
さぁ、どっちがどっち?
2004.11.21