『スカーレット・クロス 混ざりものの月』
 (すかーれっと・くろす まざりもののつき)


著 者:瑞山 いつき
挿 絵:橘 水樹・櫻 林子

発 行:2003年10月
発行所:角川ビーンズ文庫

内容:
 重傷を負って死に掛けていたツキシロは、≪聖なる下僕≫になることを選んだ。ツキシロの主になった神父は、仕事はできるし顔も良いが神父らしくないギブという男。それでも村の人たちに慕われていた。彼の下僕も。
 母を亡くし、何者かによってケガを負わされたツキシロは、村では新参者で、なかなか馴染めない。好意的な人もいるけれど、歳の近い少女とは誤解がもとで仲良くできそうもなかった。
 それでもいつかはと希望を抱き、ギブに振り回されながらも日々を過ごすが……。

感想:
 外道神父と愉快な下僕たちが、思春期の村娘を騙し、追撃に遭うというお話です。ちょっと違うけど。大まかには合ってるような気がします。たぶん。

 吸血鬼と、その吸血鬼を追い払ったり消したりする神父という体勢は、まぁ、よくあるヴァンパイアもの。ちょっと違うのは神父が吸血鬼を下僕にできること。吸血鬼のほかにも狼男とかいて、下僕にできます。
 主食が血だったり、夜になると変身する以外、人間とそう変わらないツキシロたちです。でもやっぱりちょっと怖がられたりするわけですが、この外道神父はかえって怖がらせます。下僕はビクビクです。
 そういうところはちょっと新鮮でした。

 デビュー作だそうです。
 勢いがあって好きです。終盤からちょっとごちゃごちゃしていますが、これからもっと切れ味がよくなりそう。と、期待します。
 ツキシロは可愛いし。

2005.01.11-13