7月15日、今日が終わる前に。 | 樹-MIKI-オフィシャルブログ「ケイゾクハ、チカラナリ。」Powered by Ameba

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ちょうど1年前の7月15日
私が息子を産んだ後に記していた日記。


あの日を忘れないように、
一歳を無事に迎えられ、寝息を立てる息子を感じながら、ここにも記させてもらうね。


長いのでご了承くださいm(_ _)m

*○*○*○*○*○*○*○*○*


2015年 夏

今年の夏は暑くなるとの予報。
「えーやだなぁ!妊婦にはキツイよ」
7月に入っていよいよ臨月を迎え里帰り。

そんな矢先、
健診で妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)と診断され即入院を余儀なくされてしまう。。。
真夏の暑さもまともに体感しないまま、病院の病室でカーテンも締め切られ、小さな灯りで静かに本を読む毎日がはじまった。
(*血圧が上昇するのを抑える為、最小限の灯りでの療養)

窓の外では連日猛暑が続き、
そうかと思えば台風が近づいて来た7月半ばのある日、早く流れていく重たい雲が何かを運んできそうなそんな予感がした。

何かを感じたその夜!
突然始まった陣痛
予定日より2週間以上も早くやってきた陣痛。
今考えると私の体の中で全てを感じている赤ちゃんはきっとこの日を選んでくれたんだね

療養のおかげで高めだけど安定していた血圧も少し上昇。
前駆陣痛かと思いきや朝方には10分間隔になり本陣痛に。。慌ただしくお産の準備と立会い予定の旦那さんに連絡。

旦那さんも病院に到着して、ただただ赤ちゃんにもうすぐ会える喜びで陣痛に耐えていたけど、私の血圧はどんどん上がっていくばかり。
危険なラインを行き来しながら血圧を下げる為、電気は消され、カーテンも締め切られ、駆けつけた旦那さんとお腹の中の赤ちゃんと真っ暗にされた部屋の中で3人の戦いが始まった。

出てくる準備をしてる赤ちゃん
陣痛の痛みに耐える私
必死に腰をさする旦那さん

陣痛の度に3人の呼吸は完全に1つになっていた

だけど、なかなか上手くいかない

陣痛が遠のいたり間隔が空いたり

内診してもらうたびに悶えるほど痛くなってくる陣痛

いよいよ陣痛が本格的になってきた頃には私の血圧も危険なラインを超えており、ついに分娩室に入る事に。

横のベッドでがんばっている他のママの息づかい、張り上げる声がする。
そして産声を上げる赤ちゃんの泣き声が聞こえた。

遠い意識の中、周りの音に冷静になったにも関わらず陣痛が弱まる。

血圧も危険な為、ここで促進剤をプラスされる。今までに味わった事のない最大の痛みの波がやってきた。

もう少しだ!
がんばれ赤ちゃん!

と思いながら懸命に呼吸を続けているのに、なにやら先生や看護師さんが慌ただしく動き出した。
遠くでアラーム音が鳴り響く
赤ちゃんの心拍モニターもアラームが鳴り響く
そして酸素マスクをされる私
離される旦那さん

突然、何か説明されてお尻に注射され足を拘束された
もう訳がわからない

と先生が「みんなで手伝うからイキんでー!!!!」と突然出産体制

ヴーー!!

イキみで朦朧とする中、
次のイキみタイミングで先生が私のお腹に乗ってきて
「押し出すよー!せーの、でイキむよ!せーの!」

ヴーヴーーヴーーヴーーヴーーー!!!!
無理やり押し出しスタイルだ

こりゃ相当ヤバイんだと朦朧としながらも悟った。

そしてもう一度

今度は助産師さんがお腹に乗り先生は吸引器で…私は火事場の馬鹿力で最後のイキみ!!

ヴーーヴーーヴーーヴーーヴーーーー!!!!!!


「よーし頭でたよ!もう産まれるよ!」
 
その声で顔をあげたら、会いたくて会いたくてたまらなかった愛しい我が子が分娩のライトに照らされていた。

あぁ会えた

「がんばったね、ありがとう」

血でベタベタな赤ちゃんの体を優しく撫でた。

ようこそ私たちの元へ




壮絶な出産となったけど、無事にこの腕に抱く事が出来て本当に良かった

命あることに心から感謝した

ありがとう神様
素晴らしい贈り物をありがとう


そんな壮絶な出産シーンの一部始終を見ていた旦那さんに後で聞くと、私の血圧もアラームが鳴り続けるほど危険な状態で、体力もなくなっていて、さらに赤ちゃんの心拍も同時に下がっていき、終いにはへその緒がぐるぐる巻きになっていて、赤ちゃんも危険な状態だったんだそう。

「正直、覚悟したよ…」
そう言っていた


そんなに危なかったんだなんてしらなかった私は、出産後の出産ハイ状態になって喋りまくっていた(笑)。壮絶な痛みに勝る幸福感で満たされていたから。
旦那さんは、そんな私の横に座り気丈で冷静に満面の笑みを浮かべて「良かった良かった」って私のハイトークをずっと聞いてくれてた。


私の状態も落ち着き、病院を後にした旦那さんは、当時弟がやっていたお店に寄り、心配な日々が続く中ずっと聴いていたボブマリーを爆音で流してもらってスピーカーの前で泣きながら踊ったんだってさw



心配かけたね
ありがとう


最後に

私たちの赤ちゃん、
本当に本当に産まれてきてくれてありがとう



すべての命はキセキなんだね




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あの日の気持ちを忘れずに
また新しい日を迎えよう



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2016.7.15

樹-MIKI-