主人公を演じた漫才師の相方が芸能界を引退し、巷でも大変な話題となっている。諦める人を描いた物語とのことで、挫折を経験した人にとっては共感の持てる作品ではないだろうか。またその経験がない人にとっても、生きていく上で貴重な見聞になることだろう。
物語の中に出てくる漫才は全て本物の漫才師である「なすなかにし」さんが監修していることも、この映画の大きな魅力の一つである。彼らは松竹芸能㈱所属のコンビ芸人であり、生粋の漫才師で、数々の大会で沢山の賞を受賞している。中西さんと那須さんの掛け合いは、唯一無二の天下一品。二人が自ら楽しんだとき、その面白さは無敵になる。
もちろん「なすなか」の中西さんも那須さんも、今回の映画の出演者だ。ボケとツッコミの立場は逆になっているらしいが、本業である漫才師としての出演である。敢えて本来のポジションを逆にしたのは、 そこが映画の世界であったからだと個人的には思う。飯塚監督は深い。
そんな飯塚監督が、なすなかさんのライブにゲスト出演することが決まった。
なすなかさんが毎月「新宿角座」で行っている単独ライブ、『なすなかにしがいとこでネタをするライブ』。名題は毎年変わっていて、それだけでもいつも楽しみなのだが。個人的には二年位前の『なすなかにし漫才本気ライブ』がお気に入りだ。
今月は14日であったが、その日は飯塚監督がゲストであった。毎月楽しみにしている、なすなかさんのライブ。映画の話がきけるとは、なんともお得だ。
なすなかさんの映画前回作品は、『海よりもまだ深く』であった。二時間近くの上映時間の中で、なすなかさんの出演シーンは僅か二、三秒であった。静かにしなければならない映画館で、思わず笑いそうになったくらいである。それでも、エンドロールにはしっかとりと「なすなかにし」の名前は流れてくる。パンフレットにも記載されており、私も確実に購入した。いつかそこになすなかさんのサインをもらうのが、私の夢だ。
今回の『笑う招き猫』では、なすなかさんは「きんぴら」という漫才師の役を与えられている。主人公の先輩芸人であり、とても重要な役割だ。台詞も膨大で、出演シーンもそれはそれは多いことだろう。実に楽しみである。
ライブは、なすなかさんの爆笑漫才を披露した後、ついに飯塚監督の登場だ。残念ながら、今回は内容を登載することはできない。なすなかさんの至極面白い漫才もトークも、飯塚監督との質問合戦もSNSが禁止されてしまった以上、ここまでが限界であると思われる。
こんなに笑ったのは久しぶりだと思うくらい面白いライブであったのに、伝えることができなくて非常に無念である。沢山の人に、是非「新宿角座」まで足を運んで頂きたい。関西の方々には「道頓堀角座」をお薦めしたい。なすなかさんは、道頓堀にも勿論出演している。
そんな
素晴らしい漫才師、なすなかにしさん
も出演している
映画『笑う招き猫』
は、4月29日全国ロードショー
なすなかにしさんを映画館で観るのも好きだ。
また みつけます。