親切に、ありがとう。 | My-Hero

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ヒーローに憧れた夢。

最近、年だろうか。

満員電車に揺られると

気分が悪くなってしまう。

周りの人に迷惑をかけてしまうし

非常にやっかいである。



昨日もそうだった。

ふと、気持ち悪くなり

立っていられなくなる。

ついに、しゃがみこんでしまった。

ごめんなさい。

ごめんなさい。



そのとき、私の前の席に座っていた女性が


大丈夫?代わりましょう


と、声を掛けてくださった。


大丈夫です


強がってみたものの


いいのよ、座って


結局席を譲ってもらってしまった。

座らせて頂くと

しばらくして

手が痺れて動かなくなる。

これは?

なんなんだ?

初めてのことで小パニックだ。

席を譲って頂いて、

本当に助かった。有難い。



幾つもの駅を通過し

大分落ち着きを取り戻し

私は目の前の優しき女性にお礼を


ありがとうございました。とっても楽になりました。


立ち上がり、譲って頂いた席を返そうと思ったのだが


いいの、いいの。座ってて


でも


私、まだ元気だからっ!


また座らせてもらって

ちょっと、泣いてしまった。

目をつむると

涙がじわじわと染み出してきた。



こんな優しい方がいらっしゃるなんて。

なんて、美しい方だろうか。



困っている人に手を差し伸べる

法律で決まっている訳ではない。

差し伸べなくても、罪になる訳でもない。

誰にも咎められないし

むしろ、そっちの方が普通のことかもしれない。



しかし、目の前の女性は違う。

見ず知らずの私を心配してくれ

声を掛けてくださった。

自分の座っていた席を譲ってくださった。

私は元気と、気を遣って頂いて

こんな親切な方がいらっしゃるなんて。



私は

感謝して

感動しています。


親切にして頂いて、ありがとうございます。


いえいえ、大丈夫?


大丈夫です。ありがとうございます。



感謝して、感動しています。


気持ち悪かったけど

私の心はすっごくあったかくて

幸せで満たされた。

私も、貴方のように優しく綺麗に人になりたい。


優しさは、美しい。



感謝して、感動しています。

親切にして頂いて、ありがとうございました。





また みつけます。