真っ白い封筒に、青空の便箋
黒いペンで
「拝啓」から始まり
「また 書きます。敬具」で終わる
拝啓 ヒーロー様
おはようございます。
昨日もお仕事お疲れ様でした。たくさんの笑顔を、いつもありがとうございます。
私も弟子にしてもらいたいと思い、何個か作品を書いてみました。初めて自分で書いてみて、初めて分かったのですが。本当に難しいですね。前々から難しいだろうなとは思っていたのですが、実際に書いてみると、改めて実感します。
ダラダラと長く続けることだけはできるようになりましたが。「終わり」でいつも苦戦してしまいます。だから、これ良くできたーって思える作品はまだ書けていません。それに、作ってるときは気付かなかったりするのですが。改めて読み返すと、つまんなかったりしてびっくりです。本当に難しいです。
「終わり」と一言で申しましても、決して最後の言葉だけ良ければいいという訳ではなく。挨拶からのスムーズな話へのシフト。そして最初から全ては「終わり」の為に展開されていること。見た人、聴いた人が、全員納得できる「終わり」。
そこにはストーリー性があって。有り触れたストーリーなのに、面白いことがたくさん詰まっていて。だから敢えて有り触れたテーマにするのかなとか、考えたりしています。
それを作ることが、どれだけスゴイことなのか。ヒーローの相棒さんは偉大ですね。ヒーローと同じくらい尊敬しています。
私はお二人の掛け合いが大好きです。お二人も大好きな時間かと思います。なので、一つ提案があります。お二人で一緒に作られてみてはいかがでしょうか?普段の会話の中に、ヒントが隠されているような気がします。だって、仲の良さがウリですもの。
私も、その線で作っていこうと決心しました。もしも、いいものができたら。そのときは、是非見てもらえたらいいなーって思っています。
また 書きます。 敬具
なに書いてんの?
あ…、えーーーーーーーーーー!?
うわーーーーー!びっくりするなぁ。
あ、すいません。
いやいや、ごめんごめん。こっちがびっくりさせたんやんな。
いえ。大きな声出してごめんなさい。
あれ、これって…俺らの??
あ、すいません。違うんですっ。これは
見せて。
あ、ちょっ
へー。
あのー、勝手にすみません。
すごいな。これ全部君が?
はぁ、あの、すみません。
なんで謝るん?めっちゃすごいやん。
全然です!全然書けないんです。本当に全然浮かばなくて。ヒーローの相棒さんはすごいですね。
ね、すごいよね?俺もめっちゃ尊敬してる。
─はいっ!
これ見せてあげていい?
いやいや、失礼に当たります。
そんなことないよ。何かの参考になるかもしれへんやん。
そんなことは絶対に有り得ません。
でも、違った目線も必要や。な?
でも、こんな素人が勝手に…気分を害されないでしょうか?
たぶん、嬉しいと思うで。
え?
だって、俺らのこと好きでいてくれてるんやろ?
はい。日本一になってほしくて。
ありがとう。頑張るわ。
応援してます。
ありがとう。じゃ、一緒に見せ行こか。
いや、恥ずかし過ぎますっっ
なぁ、見てこれ。
どうしたんこれ。
この子が書いたんやって。
あのー、いきなりすみません。失礼します。初めまして。
これ本当に君が?
はい。あの、勝手にそんなことして。しかも見せにくるなんて、大変失礼なことを。申し訳有りません。
かたいな(笑)座り。
え?いいんですか?
ええよ。
いいってさ。
あ、では、失礼します。お忙しいところ申し訳有りません。
俺が無理矢理連れてきたー。
分かるわ。この恐縮様よ。可愛そうやろー、あんま勝手なことしてあげんな。ごめんな。
あ、いえ。あの、えっと、すみません。
俺らのこと好きなんやって。
ありがとおね。
日本一になってほしいんやって。
頑張らなな。
あの、応援してますっ!
ありがとお。
「FUN LETTER」vol.12編 完。