「FUN LETTER」vol.12 | My-Hero

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ヒーローに憧れた夢。

真っ白い封筒に、青空の便箋

黒いペンで

「拝啓」から始まり

「また 書きます。敬具」で終わる



拝啓 ヒーロー様

おはようございます。
昨日もお仕事お疲れ様でした。たくさんの笑顔を、いつもありがとうございます。

私も弟子にしてもらいたいと思い、何個か作品を書いてみました。初めて自分で書いてみて、初めて分かったのですが。本当に難しいですね。前々から難しいだろうなとは思っていたのですが、実際に書いてみると、改めて実感します。

ダラダラと長く続けることだけはできるようになりましたが。「終わり」でいつも苦戦してしまいます。だから、これ良くできたーって思える作品はまだ書けていません。それに、作ってるときは気付かなかったりするのですが。改めて読み返すと、つまんなかったりしてびっくりです。本当に難しいです。

「終わり」と一言で申しましても、決して最後の言葉だけ良ければいいという訳ではなく。挨拶からのスムーズな話へのシフト。そして最初から全ては「終わり」の為に展開されていること。見た人、聴いた人が、全員納得できる「終わり」。

そこにはストーリー性があって。有り触れたストーリーなのに、面白いことがたくさん詰まっていて。だから敢えて有り触れたテーマにするのかなとか、考えたりしています。

それを作ることが、どれだけスゴイことなのか。ヒーローの相棒さんは偉大ですね。ヒーローと同じくらい尊敬しています。

私はお二人の掛け合いが大好きです。お二人も大好きな時間かと思います。なので、一つ提案があります。お二人で一緒に作られてみてはいかがでしょうか?普段の会話の中に、ヒントが隠されているような気がします。だって、仲の良さがウリですもの。

私も、その線で作っていこうと決心しました。もしも、いいものができたら。そのときは、是非見てもらえたらいいなーって思っています。

また 書きます。                                         敬具



なに書いてんの?

あ…、えーーーーーーーーーー!?

うわーーーーー!びっくりするなぁ。

あ、すいません。

いやいや、ごめんごめん。こっちがびっくりさせたんやんな。

いえ。大きな声出してごめんなさい。

あれ、これって…俺らの??

あ、すいません。違うんですっ。これは

見せて。

あ、ちょっ

へー。

あのー、勝手にすみません。

すごいな。これ全部君が?

はぁ、あの、すみません。

なんで謝るん?めっちゃすごいやん。

全然です!全然書けないんです。本当に全然浮かばなくて。ヒーローの相棒さんはすごいですね。

ね、すごいよね?俺もめっちゃ尊敬してる。

─はいっ!

これ見せてあげていい?

いやいや、失礼に当たります。

そんなことないよ。何かの参考になるかもしれへんやん。

そんなことは絶対に有り得ません。

でも、違った目線も必要や。な?

でも、こんな素人が勝手に…気分を害されないでしょうか?

たぶん、嬉しいと思うで。

え?

だって、俺らのこと好きでいてくれてるんやろ?

はい。日本一になってほしくて。

ありがとう。頑張るわ。

応援してます。

ありがとう。じゃ、一緒に見せ行こか。

いや、恥ずかし過ぎますっっ


なぁ、見てこれ。

どうしたんこれ。

この子が書いたんやって。

あのー、いきなりすみません。失礼します。初めまして。

これ本当に君が?

はい。あの、勝手にそんなことして。しかも見せにくるなんて、大変失礼なことを。申し訳有りません。

かたいな(笑)座り。

え?いいんですか?

ええよ。

いいってさ。

あ、では、失礼します。お忙しいところ申し訳有りません。

俺が無理矢理連れてきたー。

分かるわ。この恐縮様よ。可愛そうやろー、あんま勝手なことしてあげんな。ごめんな。

あ、いえ。あの、えっと、すみません。

俺らのこと好きなんやって。

ありがとおね。

日本一になってほしいんやって。

頑張らなな。

あの、応援してますっ!

ありがとお。





「FUN LETTER」vol.12編 完。