拝啓 歓迎様
ここに辿り着くまでの彼等の努力を思うと、胸が熱くなる。「おめでとう」この言葉がこれ程ピッタリ当てはまることも、珍しいのではないだろうか。感動で心が焦げちゃいそうだ。彼等を、好きで良かった。
念願の地元開催決定。
誰もが待ち望んでいたこの日。何の前触れもなく突然発表されたのは、まだ雪の残る寒い季節だった。2ヵ月近く先ではあったが、そんな日々はあっという間に過ぎ去るだろう。楽しみが待っていると、それまでの時間はすごく短い。
思えば、彼等がまだかの地にいた頃は20代の青年であった。今では30代半ば、ベテランの領域に本格的に足を踏み入れようとしている。先輩方には可愛がられ、同世代からの人望も厚く、後輩には広く慕われている。本当に彼等は格好良い。
そんな素敵な彼等は、素敵な故郷も持っている。彼等は地元を愛し、地元もまた彼等を愛している。彼等の好きな場所での開催は、絶大なる歓迎を受けることとなった。まるでお祭りのように、開催した側も、観る側も、一様に笑顔が弾けた。幸せのパレードは約2時間。終始楽しい時間は続くのであった。
なんて幸せなんだろう。
こんな素晴らしい光景を目の当たりにすると、感動を覚えるしかない。「おめでとう」やはり、この言葉に限る。良かった、本当に良かった。私もすごく嬉しい。また、次回もあるといい。地元の方々も、楽しみにしてるに違いない。
なにより、本人たちが一番強く願っていることであろう。また、叶うといいな。
帰る場所のある人間は強い。彼等にも、そんな場所があって何よりだ。嬉しい気持ちになる。
しかし彼等は本当のところ、次回の「帰郷」を望んでいるのではないのかもしれない。もしかしたら、ずっとそこに留まることを心に想ったかもしれない。それが例え無意識であったとしても、確実に彼等の精神を揺さぶっている。
私に彼等を止める権利はない。今も決して近くに居れる訳ではないのだが、更に遠い存在になってしまう。だがそれを拒む権利は、私には与えられていない。
寧ろ応援しなくてはならない。私は彼等が好きだ。彼等の人生は、彼等に決める権利がある。自分自身の人生を、他人にどうこう言われる筋合いはない。そして、彼等が決めたことには、私にも応援していく権利がある。私にはその道しか残されていない。
今回の開催は本当に楽しそうで。本当に幸せそうで。そんな彼等の笑顔がそこにあるのだったら、私もそれを一緒に願う。これが私の本心だ。
会える回数は減るだろう。でもそれで彼等の幸せが大きくなるなら、本望だ。
「夢は叶う」
私に教えてくれたのは
ヒーロー、貴方です。
貴方が望むことならば
もちろん私も賛成です。
後悔はしません。
好きは変わらないから。
私も貴方の故郷へ遊びに行きます。
同じ場所で叶えられる夢じゃなくても
私の夢は貴方です。
ヒーロー、
ずっと、ずっと
貴方に憧れています。
どんなに離れても想います。
大切に夢をもって
生きていきます。
尊敬するヒーローに
心より愛を込めて。
では いってきます。 敬具