原田ひ香さん 『三千円の使いかた』。

お金をテーマにした小説、ということで
積立とか株とか投資信託とか
ちんぷんかんぷんのあたしが読んで
果たして面白いのかな…となんだか
手に取るのをためらってました。

物語は
ある家族の母・(結婚した)姉・妹・祖母、
の貯金を中心にいかに節約してお金を貯めるか、
という課題を持ちつつ進行していきます。

近所の貯金なんて全く考えてもない様な
お兄さんや、
妹の美帆の新しい彼氏等も登場します。

彼女ら、彼らを巡るお金模様。

一度読み始めたら、
思ったより読みやすく
スラスラと読めました。
ほぼ一日で読んだようなものです。

ちょっとした節約方法みたいなのはありますが、
ガチガチのハウツー本ではないので
その辺を期待していると肩透かしを食うかも。
というか、これドラマ化されてたんですね。

心配で不安は抱えつつも、
お金のことに関して投資だとかを
考えてなかったあたしにとっては
いい刺激になりました。
…行動するかどうかは別ですが。


お金は大事。
それはもちろん。
老後のことも考えて、
増やして、稼いで、節約して、貯金する。
素晴らしいことです。

けど、ちょっと思うのが、
「そうやっている今はどうなの?」と。
果たしてそれで、
「老後のために」で、
今は楽しめているの?とも感じたり。


物語の終盤、美帆は思ってもなかった
お金の問題に直面します。
それをどう乗り越えようとするのか。
人生は、規定道理じゃない。
いきなり大金が必要になることだって、
珍しいことじゃない。
それを象徴するような事件ですが………。

結局、欲しいものを我慢して
節約してコツコツ堅実に生きるしかないのかな。


人生の節目に考えさせてくれる本だとは思います。
ただ…今のあたしには、
少ししんどい内容ではありました。

死にたがりは、
「だから生きるのなんて嫌なんだ」と
考えがちになってしまって駄目ですね。


と、図書館の本が読めたところで、
また予約してた本が確保されたとメールが。
ななつのこの再読はいつ出来るんだろう…。

とりあえず、次はミステリっぽいから
読む気にもなりやすそうです。
明日にでも行ってこよう。