恩師 | ブランコのコはコーキのコ

ブランコのコはコーキのコ

こうきをあえてこーきと書きます。それが私のこだわりです

中学の頃通っていた塾の先生が当時こんなことを言っていた。


「さっき塾の卒業生と思われる人に声を掛けられたけど誰だか思い出せなかった。みんなにとって私は一人の先生だけれども、私にとっては何百人のうちの一人だから」


寂しい半面、まぁそんなもんかなとも思った。


あくまで塾の先生だし。





2ヶ月前、小学校のときの担任の先生と飲みに行く機会があった。


卒業してからもう15年が経っただろうか


僕らでも忘れていることばかりなのに


先生はいろいろなことを事細かに覚えていた。


名前を聞くまで忘れていた生徒のことや


むしろ聞いても思い出せないような思い出まで。


凄く嬉しかった。


その場に一緒にいた友人は


この先生の背中を見て教師の道を志し


そして夢を叶えた。


昔から勉強もできたし自分の意見をはっきり言う活発な少年で


僕は彼を尊敬している。





二人で当時のことを先生にいろいろと聞いてみた。


一番厄介だった生徒は誰だったのか。


それは僕だったらしい。


僕は特別成績が良いわけでも悪いわけでもなかったし


いたずらや悪さもしなかった。


むしろ何でも言うことの聞く真面目な生徒だったと思う。


だからこそ大変だったらしい。


それは


真面目がゆえにこれまであまり怒られた経験がなかったから。


現に僕はこのとき生まれて初めて人に本気で怒られたのではないか。


最初は本当に戸惑った。


恐くて不安で


何度も仮病を使って休んだ。


心が弱くて


でも先生はそれに気付いて怒ってくれた。


そして今の僕が形成された。


今の自分が強いか弱いかは分からないけれど


あのときの経験がなかったら


いつの日か心が折れてしまったときに


立ち上がれずずっと殻に籠ってしまっていただろう。





先生を追って教師になる夢を叶えた友人にとってももちろんそうだけれど


僕にとっても非常に大きな存在


まさに恩師である。





飲んだあと


先生からメッセージが届いた。


「あのときはゴメンね。あれから真っ直ぐに頑張っていて嬉しい。今の方がカッコいいよ」と。


いえ


先生のおかげです。ありがとうございました。