日本の音楽シーンを牽引する大物アーティストなども、駆け出しの頃はお客さん1人や2人のこぢんまりとした路上ライブから始まった。彼らは夢を追い続け、いつしか武道館を満員にし、そして何万人もの人を集めた野外ライブを実現させた。そんなシンデレラストーリーをよく耳にする。
3ヶ月後に行われる次の箱根駅伝で、僕らはゴール芦ノ湖に観戦しに行くようになっていよいよ10年目を迎える。僕とシゲのたった二人で始まったこのイベントも、10年の歳月の中で一人、また一人と増えていき、気がつけばなんと4人。文字通り一人また一人しか増えてませんでした。
そんな10周年を前に、記念とサプライズとドッキリが好きな私の血が騒ぎ、ちょっとした記念サプライズドッキリを用意。何か形に残るものが欲しくて独断でTシャツを作成。ユニクロさんのアレ。こういうのってシンプルな方がカッコいいけど、凝り性なのでついわちゃわちゃしたデザインになっちゃいました。
ポイントは襷と富士山のクビレを掛けた斜めのライン。元々襷要素は入れるつもりだったわけで、たまたま東海大ファンのシゲのために東海カラーの水色にしたら「あ、富士山っぽい」ということで、思わぬところでメッセージ性を出すことができた。
10周年を意味した10という数字もサッカーのエースっぽいから元々大きく入れるつもりだった。そしてたまたま赤丸で囲ったら「あ、日の出っぽい」ということで、思わぬところで縁起の良さそう感を出すことができた。
実は「箱根駅伝」という言葉は商標登録されており使用できないため、苦肉の策で”HE”(Hakone Ekiden)の自前ロゴを作成。じゃないと箱根駅伝要素がなくなるから。
最後に文言。”Yes,Daniel or Benjamin”文字数、大きさの関係で主語動詞省略。これは何のことかというと、数年前の箱根駅伝における実況と解説・瀬古利彦による一コマ。
実況「おや、沿道には日大の留学生も応援に駆けつけていますね」
瀬古「そうですね!ダニエルかベンジャミンですね!」
留学生を見分けられない瀬古クオリティに笑いが止まらず、いつしか僕らの間で伝説の迷言となったわけです。
思い立ったが吉日人間なため、このTシャツ作成ツール知ってからすぐに作業に取り掛かっており、実は6月くらいにすでに完成していた。本番は半年後なのに。だからずっとそわそわしていた。
そんな折、好機が訪れた。8月に箱根飲みをしようという話がでた。
忙しい教員が2名、銀行員が1名、土日休めない人間が1名ということでこれまで1月2日を除いて決して集まることのなかった4人が唯一集まることのできるこの夏休み期間。
ずっと胸にサプライズを秘めていた僕のそわそわが一気に加速した。そう、それはまさに中継所へ飛び込むランナーたちのように…チラッ
ただ人生とはなかなか上手くいかないもので、直前になって飲み会は頓挫してしまった。今回は誰も悪くないため、サプライズを執行できないもやもやだけが残った。元々かさ張る覚悟で1月2日に持っていくつもりだったくせに、人間とは欲深い生き物である。
しかし人生とは不幸があれば幸運も必ず訪れるもので、9月23日奇跡の火曜祝日で全員のタイミングが一致した。ありがとうジョン太夫セガール師匠。ありがとうジョンダ流宇宙の法則。逆にラッキーですよ(ピューと吹く!ジャガー参照)
長い前節もようやく終わり、当日。集合は18時町田。
「17時37分成城発の多摩急行の1両目に乗る」と、いつもの箱根へ行くときの感じでLINEに流した。登戸でシゲ、向ヶ丘遊園でケンチがそれぞれ乗ってくるという寸法だ。実際は楽しみすぎて本来家を出る時間よりだいぶ早く出てしまった。いつまで経っても大人になりきれない。そして重要なミスに気付く。多摩急行は向ヶ丘遊園停まらないんだった。ケンチごめん。
登戸でシゲと合流。新百合ヶ丘でケンチと合流。久しぶりのしのけんトリオ。そして最後に紅一点長島さんと町田で合流。結婚おめでとう。
と、その前にシゲが100均に行きたいということで寄り道。調べたらツインズEASTにあるということで、今まさに閉まる寸前というエレベーターを無理矢理止め入った。逆の立場だったら確実に腹が立つので僕なら絶対にやらない。何階か分からなかったためとりあえず6階で降り「100均なくね?」みたいに言ってたら、エレベーターに乗っていたおばさんが少し不機嫌な声で「違う棟よ!」と教えてくれた。きっと駆け込み乗車したことを根に持っているに違いない。電車もエレベーターも駆け込み乗車は止めましょう。もちろん戦争にも反対だ。
“WEST”の100均で用を済ませ、飲み屋に向かった。なぜこのくだらない100均のくだりを書いたかというと、店の隣りにも100均があったからというオチ。
席について小ボケを交えつつ乾杯という名の号砲が鳴った。
そして満を持してあのサプライズを披露する。早すぎるのではないかとお思いの方もいるかもしれないが、これには意味がある。実は家から3枚重ねて着てきたのだ。さすがにレディースはサイズ的にも人間的にもNGだと思い着ませんでした。つまりその場で脱いで渡すというちょっとしたボケ。そこそこウケて、カメラを回していなかったことを後悔。ヨダレとか垂らして汚す前に渡しておかなければとこのタイミングで執行したわけだ。そして3枚重ね着は地味に暑く汗ばんでいた。きっと渡したシャツにもうっすら染み込んでいたことと思う。
さすがに3枚も着ると不自然に恰幅が良くなってしまう。ダウンタウンの松本さんのように。だから電車で二人と合流したとき「太った?」とか言われたらどうしようと思っていた。あとシゲがピンクの可愛いポロシャツを着ており、これについてもの凄く褒めかったが、カーディガンで隠していたとはいえ衣服の話はリスクが高いので我慢した。一人でいろいろ冷や冷やしていたわけだが、後々聞いたら全く分からなかったとのこと。うん。
するとみんなその場で着てくれた。渡しといて恥ずかしかったが嬉しかった。ペアルックならぬカルテットルック。10分もしたら見慣れて気がつけば最後まで着ていてくれた。嬉しい。
ただサプライズは成功したが店のチョイスは失敗した。料理はちゃっちく、焼酎の水割りはジョッキで出てくる始末。焼酎を最も不味く感じさせるものジョッキ!※毛細血管がいっぱい詰まってるとこワキ!風。(吉本新喜劇すっちー&吉田の乳首ドリルすな参照)
そして僕は決心した。次の箱根駅伝のテーマ曲(過去の観戦記参照)は、モヤさま円城寺のテーマ(プロジェクトAのテーマ)にしようと。全編中国語なので勉強します。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。笑い疲れてしまった。
10月からいよいよ始まる大学駅伝シーズン。そういう意味でも非常に良いタイミングで集まることができた。
毎年様々なドラマを見せてくれるランナーたち同様、1月2日は僕らの中にも様々な面白いドラマが起こる。それを毎年楽しみに1年心待ちにしているのだ。
