『鋼鉄三国志』
なおやん出演と言うことで観に行きましたが、芝居パートは逆アテレコ状態で宮野さんオンステージな部分があり若干戸惑いました。まあ、声優さんトークショーと抱き売りなので仕方無いかとは思いますが。声優さんたちも好きな人沢山でしたが芝居キャストも好きだったので、かなり悔しいというか悲しい感じでした。あ、でも久々にトークショーとはいえ舞台に立つイトケン兄さんを観れたのは満足です。
終演後、ご飯を食べながらおしゃべりしていた時、「郷本さんは2枚目」と言ったら私以外の全員に「いや、ヘタレでしょ」と総ツッコミを食らったのもいい思い出です(笑)

ネタばれしまくっているうえに、個人的に思ったこと感じたことなので、ムカッときてもスルーしてくださいませ。
そしてえらく長いです。




終演後、「うわ本当にこの芝居に来て良かったなあ」と思いました。凄く重たい話でしたが、登場人物それぞれが深くて何度でも観たかったです。


『258』人めは誰なのか。
物語の中で死んだとはっきりわかる個人は、ハインツとシュミットの2人。
個人を指すというなら、ハインツが有力だと思います。でも、「ダニエルが殺した」という意味にこだわって考えると「生きた伝説 ダニエル・アインハルト」という偶像の事ではないかとも思いました。(ラストのダニエルの演説!)

いろんな意味に取れるので、実際観劇された方のコメント歓迎いたします。皆様はどう感じましたか?


それからどうにも腑に落ちないシーンがあるのですが、そちらはシュミットの感想にて後述。



以下、登場人物・キャストごとの感想。ミーハーで口調も砕けてます。



*ダニエル・アインハルト as川野直輝さん

ダニエルはきっと、一番「普通の人」だったんじゃないかと思う。

異常な体験をして深く傷付いているのに勝手に祭り上げられ、どうしていいか考える事すらできず、大きな流れにただ従っている。そんな彼は凄く人間らしい。

「檻の中のコンドル」の話は彼の転機になるけれど、ダニエルが檻を破る代償は余りにも大きくて悲しい。最後の演説のとき、リリーとベルツの会話があるけど、彼は何をどこまで分かっていて、「戦争が終わったら」という話をしたんだろう?


川野さん、淡々とした演技がハマっていて良かった!大楽の噛みっぷりは尋常じゃなかったけど、それも御愛嬌。一人芝居になるシーンが多かったけど、だれずに観ていられました。次は全く違うタイプの役をやってるときに観に行きたいかも。


*リリー・ディッテンベルガー as松下恵さん

リリーは、すごく激しい人だと思う。
最初は「しっかりした女性」くらいにしか思ってなかったけど、いろいろ明らかになると「なんてしたたかで激しい人なんだろう」と思った。
一回目に観たときは彼女に対して訳がわからなかったけど、二回みてやっとこんな風に思えるようになった。

パンフやアフタートークで、松下さんが「リリーはユダヤ人と勝手に設定している」というような話をされてましたが、それすごくわかるなあと思った。
自らの目的を果たすために近づいたとはいえ、ダニエルも悩み苦しむ一人の人間であると分かってしまい、彼女は葛藤したんじゃないかな?
ラスト、一人になったリリーのあのシーンからそんなことを思い、それでも立ち上がり上を向く彼女が印象深い。


アフタートークの松下さんは凄く可愛い感じの人だった!最近、女優さんでコンスタントに出演してる人はあんまり見かけないんだけど、松下さんはどうなんだろ?


*ローマン・ベッカー as東虎之丞さん

彼は、檻の中で生きることをよしとせず、身喰いをしても檻を破ることを選んだ人。
とてもつよい人だと思うが、自分の思想にどこまでも忠実であると一面だけを取り上げれば、どこかベルツやシュミットに通じる怖さも感じた。

ベッカーは地味に重要な役どころだった気がする。
檻の中のコンドルの話をダニエルにしたのはどうしてなんだろう?リリーを挟んでいるから?ランナー繋がり?それとも、踊らされているだけでダニエルも普通の人間だとかんじたから?
すごくキーになるエピソードなので謎は深い…。

東さん、台詞がないシーンがうまいと思った。台詞が下手っていう訳じゃなくて、シュミットに痛めつけられるシーンとか、相手の役者さんに対する反応がというか、「態度」の表現?がいいなあと思った。



*エルビィン・ベルツ as田中美央さん

一言で言うなら「黒い」。
ゲシュタポと聞いてイメージするまんまな黒さ。
彼の分からないところは、「子供たちと釣りをするんでね」という台詞。
私は、意外と子煩悩な一面もある人なの?と考えたけど、30日の同行者に言わせると「湖には人が来て見つかる可能性が高いって暗に言ってるだけじゃないの」とのこと。登場人物全て、単にいい人・悪い人と思いたくない私の考えすぎかな

ベッカーと対極の位置で、対極だからこそ、どこか共通した感じがするのかも。

田中さんが凄い美声でときめいた!
演説シーンも凄い説得力があって、引き込まれたし。
欲を言えば、衣装にもっとこだわって欲しかったな。十分いい感じなんだけど、ズボンが普通のなのか乗馬ズボンなのか半端で気になる(><)


*カール・エッフェンベルグ as阿部よしつぐさん

「知らないが故に恐れない」
それが、最初の頃のカールの印象。
ダニエルから戦争の悲惨さを、シュミットから恐怖を教えられて、彼はこのあとどうなっちゃったんだろう?

阿部さん、この役は災難だったろうなと思う。役者としてはやりがいのある戯曲だろうけど、首締めはきっついって…
シュミットas郷本さんが客席で滔々と語っているとき、何気に細かい芝居をしてるのがいい感じ!

そういえば阿部さんってテニミュ初演のタカさん?だそうな…。姉さんに言われるまで気づかなかったよ(汗)


*フランツ・フォン・シュミット as郷本直也さん

とにかく怖かった!!
でも、キャストが郷本さんであることを差し引いてもキャラクターとして嫌いにはなれない。
サイコパスっぽくてサディストの変態という壊れたキャラクターだけど、暗い方向の引力が強くて惹きつけられた。

シュミットが、ダニエルの反応をカールに見せるために、ベッカーを痛めつけるあたりからの一連が、どうしても腑に落ちない。
なぜシュミットは立ち上がって歩み寄ってきたダニエルにあれほど動揺した(怯えた?)んだろう?
カールが硫酸をかけたのは故意か偶然か?
シュミットは何故鏡を見て自殺しようとしたのか?ダニエルを撃ち殺すためのフェイント?

どうでもいいけど、名前に「フォン」がついてるから貴族ってことだよね。

主役はダニエルas川野さんのはずだけど、見せ場はみーんなシュミットas郷本さんが持ってった気がする。オープニングの客席で語るとことか、あのシーンとか、殺されるあの辺のシーンとか。

郷本さんスーツ似合う、ベスト姿素敵、キャミワンピ有り得ないけど、やっちゃった貴方が大好きだ!

DVD出てるので興味のある方はぜひ入手してみてください。

ナノスクエア『258』5/30夜の回(アフタートーク付き)と6/1大楽を観てきました。
場所は赤坂REDシアター、座席は30日が五列目センターからやや下手より、大楽が7列目上手側でした。



どんな話かというと、


物語は、第二次世界大戦下のドイツが舞台。
生きた伝説といわれ政府の広告塔となっているが精神的な後遺症に苦しむ狙撃手、ダニエル・アインハルト。
「怪我」でオリンピック出場を逃したランナーでもある自由主義者、ローマン・ベッカー。
手段を選ばず、若くしてのし上がったゲシュタポの長官、エルビィン・ベルツ。
血に飢えたサディストで元殺人犯のゲシュタポ尋問官、フランツ・フォン・シュミット。
アインハルトを崇拝し、いずれは前線に出ることを望む国家保安本部の実習生、カール・エッフェンベルグ。
ダニエルの恋人ではあるが、自由主義者でベッカーの元恋人、リリー・ディッテンベルガー。

捕らえられたベッカーはゲシュタポの機密情報を持っていた。情報を流したものを聞き出すため、尋問が行われることになるが、ベルツは内部の裏切り者を警戒し第三者を立ち会わせる事にした。白羽の矢を立てられたのはアインハルト。
交錯する彼らの運命は…?

というような感じです。



ここのところハズれた芝居はほとんどありませんが、その中でも抜きん出て素晴らしい!
まあ、照明が暗すぎて役者の表情が見えないとか、妙にマナーが悪い観客がいたりとか気になる事はぱらぱらありますが、それを補って余りあるいいお芝居でした。

舞台装置はほとんど無く、くしゃくしゃにした和紙を上手く使って雰囲気を出してました。照明の加減で浮かび上がるハーケンクロイツが凄く印象的。
衣装にも気になる事があって意味を考えちゃいました。リリーとシュミットはムラ染めのような模様有り、ベルツとベッカーは単色(黒と白)、ダニエルとカールは迷彩?だけど色違いだったと思います。自由主義者が白、親ナチが黒だと考えると意味深じゃないですか?特にリリーは白いストールを羽織って登場するシーンもあり、どういう意味なんだろうと思いました。

長くなるので記事を分けます。