mixiの過去記事から観劇感想だけをサルベージ中。

テーマが観劇記録のものは、内容がいまいちだろうが最高だろうがすべてお引っ越ししてくる予定。

ここ2年分くらいのものですが、結構通いました。

一応その日記の日付で移植してるので、「はじめました」より過去の記事はすべてそういう記事のはず。


見てやろうという方はテーマからどうぞ。

今まではmixiにちょこちょこ書いていましたが、観劇に関する記事はこちらに引っ越してこようと思います。

連動して観劇支援(?)サイトも構築中。
大抵の場合、PCからでないと座席表チェックができなくて不便なので、文字情報だけの簡易座席表付き劇場情報がメインになる予定です。

1/24 マチネ観劇
場所:明石スタジオ(高円寺)
座席は最前列下手側。

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ときは江戸幕府が開かれる数年前。

信長に焼かれた伊賀の里の生き残り、長の血を引く少女が同族に追われていた。
偶然から彼女を助け信之助と名乗る浪人は守ってやると彼女に告げる。

彼こそは織田信長。
本能寺の変で行方不明になったはずの男。

幾多の戦いを潜り抜けた戦国の兵(つわもの)が、乱世を偲ぶ物語

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最後の一文だけ公式の文章を引用。

公式な詳細はCoRich公演情報(PC http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=17940
携帯 http://www.corich.jp/m/s/stage_detail.php?stage_id=17940 )を参照のこと。

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現在汐崎アイルさんに大注目しているのと、粗筋を読んでこれは面白そう!とアンテナが反応したので行ってきました。
エセ歴女なので微妙な所ににやっとしつつ、着物(古布?)をリメイクしたような衣装が素敵で、殺陣が派手ですごく格好よかったです。

チケ取りした時、勢いで最前列を取っちゃったのですがこれが凄かった!
舞台と客席前方がフラットになっていて、ぎりぎりまで舞台として使っている状態。なので、刀を振ったときの風がしっかり感じられて大迫力でした。
でも場面によっては頭上を薙ぎ払われているようで怖いと思ったのも正直な所。役者さんが倒れたりするにも気をつかってる感じだったので、できればもう少し余裕を持って舞台を設定して欲しかったなと思います。

劇団の方向性としては「アクションエンターテイメント」「大人が見るヒーローショー」らしいので、殺陣好きとしては次回作にも期待大です!


公演終了につき以下ネタバレもありなのでご注意を。



細かい!と言われるのを承知で疑問がいくつか。
この物語における本能寺の変の真相って何?(どうして死んだことにしたのか、誰まで知っていたのか)とか、冥水って結局どういう人だったの?(織田の家臣で歴史上の人物ではないらしい事は理解できたのですが…)とか、葉狐ってなんだったの?(ぶっちゃけいなくても話に影響ないというか、妖である必要性は無いのでは?)とか、秀吉は出てこないの?とか気になりました。
まあ、逆を言えばこんな事まで気になるくらい面白かったってことでもあるんですけどね(苦笑)

あと、個人的に若干物足りない感がするのは重さがあんまりないからかな?と思います。
好みの問題だけど、特に音深と乱吉はもうちょっと掘り下げて欲しかったかも。
でも重くしちゃうとアクションエンターテイメントという言葉からイメージする爽快感は減っちゃうかな…。
登場人物個々の感想は役者ミーハー話にて。

衣装が素敵。
一部は普通の着物でしたが、和モノらしく着物地を使っていて、打ち合わせもそれっぽいけど、作りは洋服だったり若干中華な雰囲気があったりという感じの衣装でときめきました。
ばさばさした衣装でアクションをすると裾が翻る様子がカッコイイですが、スイナの衣装だけは踏みそうで危なくない?と思っちゃいました。

エセ歴女的にウケたのは『敦盛』(「人間五十年 下天のうちをくらぶれば…」というあれ)とか、光秀=天海説とか。
やっぱり信長公と言えばこれは外せないよなあと思ったし、トンデモ説でもこの流れならありかなと思えたりして楽しかったです。

史実は現存する資料から推測できる最も合理的な事実だと思いますが、逆に資料として後世に残らなかったものに思いを馳せてこういうIF物語を楽しむのもまた面白いと思うのですよ。




以下、無駄に長く、役者ミーハー話がメイン。
完全ネタバレかつ、好き放題書いてるので、気に入らない場合は見なかった事にしてスルーしてくださいませ。


信之助(信長)as汐崎アイルさん、はまってました!ひげも似合う(笑)
『イマーゴメモリー』の時も思ったけど、この人のアクションをもっと大きな舞台で観たい。
あと、ご本人が「ハーフの信長なんて」というような発言をされてましたが、全然気にならなかったのになと思います。
信長語りは後述。

智光(光秀)as木村延生さん、声が辛そうだったのがすごく気になりました。後半かすれ気味に聞こえたし、あれが地声ではなさそう。大丈夫だったんでしょうか?
キャラクターとしては本能寺の事といい、天海な事といい、数奇な運命をたどっているので、スピンオフで光秀から見た物語を観てみたいです。

芽浅as日向小陽さん、ちゃきちゃきした感じで可愛いかった!
本編中、一番変化を感じたキャラクターで好き。
小柄な方なので、アイルさんと並ぶと身長差がえらい事になり、妙に和みました。

徳田康生asアルゴスさん、面白い!
前説で出てきたとき、衣装と仮面にええっ!?っと思いましたが、ツカミはバッチリでしたとも!
芝居も殺陣もこなすのに本業(?)がバンドというのも面白い。ライブ、ぜひ行ってみたいです。

乱吉as木下淳平さん、スイナ=蘭丸と発覚するシーンとその後の信長との殺陣シーンが好き。
側近く使えていたのに本能寺の変でその相手に裏切られ、心服していたからこそ恨んでいるというのは分かるけど、なんでだかいまいちすっきりしない…。
執着する理由が明確に示されればまた違うのかも?

八反丸as北潟謙太郎さん、二瓶as工藤博昭さん、双刃asことぶき和子さん、殺陣かっこよかった!やっぱり殺陣の見栄えは斬られる人のリアクションに左右されるのね、と再確認。

音深as神田明子さん、悪そうな感じがステキなお姉様(笑)
ただ、妹(芽浅)に対する態度が一貫していないように見えて、乱吉同様いまいちすっきりしない…。冥水に信頼を置いている理由とかが解るとまた見方が違ってくるような気がします。

冥水as潮見勇輝さん、アクションが凄い!そしてステキな悪者っぷり。さすが殺陣師さんという感じで、ひたすら感服しました。
彼の衣装の上着は赤ベースに金地の切替、特にサイドにはプリーツが入って動きやすいようにしてあるものでした。この裾を捌きつつのアクションがホントにツボでかっこよかったです!


「織田信長」という人物が登場するフィクションはいろいろ読んだり観たりしていますが、共通するイメージは「色気(カリスマ性)とある種の狂気をはらんだ人物」だと思います。
その時代の中で異質であり尋常でない熱量を持った人物という点で、アイルさんは本当にうまくハマっていたと思うのです。ん~、でも確かに「覇王信長」と言うより「尾張のうつけ」のイメージではあったかも。
実際若いので、やっぱり貫禄は足りない感じ?
3月の『ガーネットオペラ』で同じ舞台版遙かに出ていた中村誠治郎さんが、作品は違えど同じ信長を演じるそうなので、どんな信長像が観られるか楽しみ!


同行者がDVDを買ったので、到着したらじっくり考えながら観なおしたいと思います。
久々に新しい劇団を開拓できて本当に嬉しい!
アクションエンターテイメントとのことなので、今後の展開としてSFチックなものなんかも期待したいです。