5/1夜と5/3夜を観劇。
アンドレの西田大輔さんの脚本で幕末もの。
時代と登場人物からいって多少覚悟はしてましたが、やはり号泣。
全体に報われないし人も沢山死ぬんだけど、器用には生きられない綺麗な人達の物語に心揺さぶられました。

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以下勝手な思い込みに満ちた人物像殴り書きとミーハー感想で、公演終了につき一切ネタバレ配慮してませんので閲覧にはご注意を。
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秋雪(あきみ):田中良子さん
アンドレでみる良子さんは気が強く、満身創痍でもなお進むことをやめないような役が多い気がするのですが、秋雪はどこか儚い、危うい綺麗さのある役でした。
自分の境遇を諦めている中、過去にも今にも囚われず先を見せてくれたから龍馬に惹かれたんじゃないかな?
逆に出雲は彼女にとって戻りたくても戻れない優しい過去の象徴なのかも。
出雲に対して「(周囲の人間に)自分の昔の話しないで。そうしたら笑えるから」(だいぶ省略してるので実際のニュアンスとはちがいます)と言うシーンを観て、彼女はかなり瀬戸際の所で必死に虚勢を張って生きてきたんじゃないかなと思った。

水狼花(くじばな):戸田佳代子さん
プライド高く傲慢に見えながら情の深い太夫だなと思いました。
せごどんへの態度が可愛くて、だからこそ彼女が龍馬に刃を向けたとき、酷いというより哀しくて痛かった(T_T)
そしてその前、半次郎が手切れ金を渡しにくるシーン、秋雪が居住まいを正して彼女に礼をするのがとても印象的。
そして戸田さんは今回の総指揮でもあるのですが、すごく作品を愛してるなあと思いました。
戸田さんが惚れ込んだアンドレ版はどんな感じだったんでしょうか?

香海(さらめ):工藤真由さん
可愛くてかっこいい。
水狼花の失えないものにはせごどんがはいっていたけど、香海の失えないものに桂は入っていなかったんだろうか?いずれにせよ、失えないものがぶつかった結果があの選択だったんだと思う。この2人は互いの譲れないものが互いの存在以上に大事で想いはあるのにすれちがった感じ。
桂に縋り付いて訴える香海と、振り切ったのに彼女が去った後彼女の扇を握りしめる桂にうるっとしました。
彼女が成したかった大義ってなんだったんだろう?

おりょう:浦川奈津子さん
元気でキュートでタフ。
せごどんとの掛け合いシーンが好き。そしてきっとそんな彼女がいるから龍馬がそのままでいられるんだろうと思う。

出雲:末原拓馬さん
多分ずっと秋雪が好で、だからこそ最後は別れる事をえらんだんじゃないかな?
「あの人がいなくなるの嫌なの!」と自分以外の男を想って泣きつかれて、それなのに笑顔で「分かった」というその笑顔が切なくて泣きポイントでした。

西郷隆盛:池原猛さん
凄くいい人。でも白くは無い。
おりょうさんが絡むシーンとか本当にいい人なんだけど、時代を動かそうとしている人間であるからにはそれだけじゃない。
でも半次郎への態度をみると非情になれない、そこが魅力だと思う。
半次郎の頭に手を置いて「お前だけが泥を被る事はないんだ」というあたりのシーンがとても好き。

坂本龍馬:堤隆博さん
暴走するおバカのようにもみえるけどとにかく真っ直ぐ。
目標達成するためなら周りを振り回しても気にしない。というか気づかない。
秋雪に「俺にとってはお前が新しい風だ」(話の流れ上=新しく現れた恋人って意味にとれる)とか言うわりには、やっぱりおりょうさんを選ぶあたり無自覚タラシかも(^^;
実は私にとって今回の物語で一番謎な人物。
色んなしがらみを軽々踏みこえていく姿は惹かれる反面、それから逃げる事も捨てる事もできない、そんな気がない人にとっては疎ましく感じるんじゃないだろうか?
なんとなくアンドレ版でこれを演じたのは西田さんかな?と思うけどどうなんだろう?
追記:戯曲本を書店で確認したら西田さんは土方役でした。ちょっと意外。


中村半次郎:小見竜二さん
一番報われない人のような気が(T_T)
実は今回の登場人物で彼が一番好き。
最初はなんか嫌な奴と思ったんだけど、水狼花にからかわれてるシーンとか秋雪にちょっと挙動不審になる所とかが妙に可愛くみえた^_^
そしてなによりvs土方の殺陣で一つの流れが終わった後、ニヤッと笑うのがすごいよかった!
人斬りらしい狂気をはらんだ感じが伝わってぞくっとして引き込まれました(*^^*)
そして、後半の報われなさが切ない。
水狼花と西郷のところにも書いたけど、手切れ金うんぬんの一連のシーンで彼は凄く嫌な奴として登場するんだけど西郷にはお見通しで、西郷が頭に手を置いたとき痛みを堪えているようにみえたんだよね…。
秋雪に身請けの話をした時も、その反応に予想していたかのように「喜ばないんだな」というし、あまりにも自分が幸せになる事を求めなさすぎだと思うんだけどな。

桂小五郎:斎藤ヤスカさん
随分と久しぶりにヤスカ君を観ましたが、ギャップが素敵で良かったです^_^
桂にとって香海は愛する人であっても、ともに夢を見る人ではなかったんじゃないかと思う。
そしてそれは香海にとっても同じだったのかも。

中岡慎太郎:松田好太郎さん
妙にチャーミング。
そして1人だけ恋模様からはずれてる(^^;
まあ、これ以上人間関係複雑になるとついて行けないので助かります。
桂を本物と見抜けず暴言を吐きまくるシーンのドキドキ感が大好き(^^;;
憎めないキャラで可愛いかったです。

土方歳三:JIGOROHさん
殺陣がカッコ良かったのはもちろんなんだけど、香海とのやり取りにきゅんとした。
こういう素直じゃない、意地や信念のために感情を押し殺してしまうキャラ大好きです!

殺陣集団 鴉
劇場狭くてもったいないとは思いつつ、大迫力でときめきました^_^
あと、客席案内ありがとうございました。というか、本編に出てきた時びっくりしました。
劇団さんではなく殺陣集団とのことで普段どんな活動をされてるのか気になります。

あ、同じ幕末舞台ですが、堕天神殿やまほろばかなたとは直結しません。
まほろばかなたのセリフで明らかに繋がりを匂わせるものがありましたが、あれはファンサービスだったみたい。
平行世界くらいの感覚で観たらよかったのかもしれません。