それは子供にとってのパラダイス。
思いっきり遊べる夢の1ヶ月。
武礼道でも、夏休みだから花火とお泊りを企画していた。
みんなそれをとても楽しみにしてくれていたのだが、そのうちの1人のお話。
普段は無口でクールな彼だが、この日が来るのを心待ちにしていた。
武礼道8月大会当日。
夕方から開催された大会に参加はしていたのだが、
途中から具合が悪くなってしまった。
彼は数ヶ月前から、体調不良に悩まされてきた。
その日も、楽しそうにはしゃいでいたかと思えば、
ソファーに頭をもたげてグッタリしていた。
何とか大会を終えて、みんなで夕飯を食べようとした時、
「なんで、なおんねぇんだよ~。」と彼がつぶやいた。
一度帰宅して休んでから花火に来るようにミキママが説得した。
帰宅後、どうにかして回復させようと手は尽くしたが、
花火開始10分前に撃沈。
眠りについてしまった。
結局、花火とお泊りを欠席することになってしまった。
夏休みも終盤に近づいた頃、彼にリベンジしてもらうため、
もう一度お泊り企画をたてた。
前もって話してしまうと、楽しみで体調を崩しては困るので、
泊まれる事は彼にはナイショにしていた。
お泊り企画の2日前、彼が発熱。
結局、お泊り企画は中止となった。
その後も、なかなか熱が下がらず・・・。
そして、そのまま夏休み終了。
ほろ苦い思い出の夏休みとなった。
さらに、間近に迫った9月大会の出場も危ぶまれていた。
何しろ、あまり食事が取れていなくて、体力がかなりおちていたのだ。
それでも彼は9月大会の出場を目指し、
ふとんの中で、ベイを改造し練習を続けていた。
その根性が実を結び、大会2日前にやっと登校できるようになり、
大会前日、お母さんから参加の許可が下りた。
9月大会での彼は常にニコニコしていて、とても楽しそうだった。
そして、前期チャンピオンの座を勝ち取った!
9月大会では一度も具合が悪くならなかったし、とっても楽しかった!と
お母さんに話していたそうだ。
見事、9月大会で完全復活を遂げたのだった。

