と化す
お酒大好き
昼間から夜寝るまで
ちびちびとお酒を飲む生活を
ずっと送ってきたじいちゃん。
悲しいことに、とうとう先日
病院の先生から禁酒を告げられました。
それを機に、わたくし孫の手によって
全てのアルコール類が没収されました。
心を鬼にします
日本酒、焼酎、ビールを
目のつくところから隠したところ、
案の定、 酒が無いッ と騒ぎだしました。
先生がダメって言ってたやろ?
こんな言葉はもちろん通用しません。
体のために〜と説明しても
聞く耳持たぬジャックナイフ。
私も苛立ち気味になり
分かった?と顔を覗き込むと、
分からん!!プイッ
なーにが プイッ だ。
彼氏と喧嘩して休み時間の廊下ですれ違いざまに分かりやすく顔背けて無視する高1女子か。ムチウチにでもなってr
飲めないものは飲めません
少し経つとまたバタバタ暴れだします。
初めてお酒がないことに
気付いたかのように家中を立ち振る舞い、
高1女子をしばらく繰り返す。
どっから出してきたのか、
それ何年ものだよやべーやつだろそれ
っていう闇オーラ漂うウイスキーを、
まるで秘伝のタレがこちらになります

とでも言わんばかりの
得意げな顔で持ってきた。
おぉーそれだけはやめろい!
落ち着いたかと思えば、またすぐ、
あらゆるドアをバッタンバッタン
引き出しをガチャガチャ
耳をつんざく音が鳴り響く。
誰だこんなところに
モンスター解き放ったの。
ここは人間界ですよ
それもやめろ
どこからか翼を授かってきた彼は
小一時間家を詮索した結果、
とうとう彼なりの
エナジードリンクを見つけだしまして。
その手に握りしものの名は、
そう、
料理酒。
てってれー!
あぁ、もうここには何も置けねぇな…
新たなエナジードリンクも没収し、
もう今では、キッチンから
全ての調味料が姿を消しました。
アンニュイ
観念した齢86になるモンスターは、
その後の1時間近くを
ずっとこの角度とこのポーズで
1ミクロンも動かず過ごしました。
さて!
不安定な気温差の毎日が続いておりますが
体調には気をつけていきましょう!
おかげで部屋にはファンヒーターと扇風機が
仲良く混在しております。
じいちゃんと私も仲良くいたいものです
